文字サイズ
自治体の皆さまへ

【ふるさと魅力発信】久万美術館

22/32

愛媛県久万高原町

■「久万美の原点―洲之内徹」(3)
洲之内徹は、画家を本業としていない人のことも積極的に画廊で取り扱っています。例えば、土井虎賀寿(どいとらかず)(1902〜1971)は、獨協大学などで教鞭をとった哲学者です。職業的な画家は、自分の技術や得意な様式に合わせて、見るものを限定してしまうところ、土井にはそれがなく「デッサンは生きていて、感動的」だと洲之内は述べています。『自画像』は、作家の自画像の周囲にさまざまなものが散りばめられています。電飾のようなもの、「龍」と書かれた凧のようなもの、金魚鉢のようなものがあり、お祭りを想起させます。しかし、これらはあくまで見る者が抱くイメージでしかありません。その謎めいた画面を見ていると、哲学という知的な営みをした作家の頭の中を覗いているような気分になります。
この展覧会は、それまで知らなかった作家たちとの出会いの場になるはずです。洲之内は、「批評家に借りた眼鏡を捨てて(中略)思い切って自分の裸の眼を使うこと。考えずに見ることに徹すること」を推奨しています。「裸の眼」で作品と向き合い、お気に入りの一点を見つけてもらえたら嬉しいです。(品川)

▽学芸員のつぶやき
本紙の2~3ページに、展覧会の見どころを紹介しています。会期終了まで残りわずか。ご来館をお待ちしています。

問合せ:久万美術館
【電話】21‒2881【HP】http://www.kumakogen.jp/site/muse/

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU