■最接近する火星を見よう
一年の終わりが近づいてきました。今年の天文イベントはほとんど終わってしまったので今回は年明けにある火星の接近についてのお話です。
今回は2025年1月12日に地球に接近し、その距離は約9600万kmです。火星は公転周期が687日と地球よりかなり長い惑星です。地球は780日ごとに火星に追いつき、ちょうど追いついたタイミングを火星の接近といいます。実は接近したときの火星との距離は一定ではありません。火星の軌道は少し楕円の形をしているので距離が変わってくるのです。
この時期火星は23時頃東の空に明るく赤色に輝いています。なぜ火星が赤く見えるのかというと、火星の表面を酸化鉄(さび)が覆っているためです。火星は地球の直径の半分の大きさで、接近しても月の直径の100分の1程度の大きさのため表面の模様を見るには望遠鏡が必要です。
火星は接近してくるとかなり明るくなるため見えやすくなります。この機会に火星を探してみてください。(重藤)
▽学芸員のつぶやき
火星の接近の距離については国立天文台がかなり分かりやすく解説しています。気になる方は国立天文台の火星の接近について説明しているページをご覧ください。
問い合わせ:天体観測館
【電話】41‒0110【HP】http://www.kumakogen.jp/site/astro/
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