■久万美メッセ 未来を見据えて
5月18日(土)から、開館35周年を記念した展覧会「久万美メッセ 未来を見据えて」展を開催しています。
当館は1989年3月に、旧久万町出身の林業家・井部栄治氏からの寄贈作品とともに開館しました。その数は319点。洋画や書、陶磁器を集めた作品群は「井部コレクション」と名付けられました。
井部コレクションの中に、村山槐多や萬鉄五郎といった、大正から昭和初期にかけて活動した洋画家の作品があります。今でこそ高く評価されている作家ですが、井部氏が蒐集し始めた頃は注目度の低い作家でした。従来の価値観に捕らわれず、新しい価値観を見つけ、時代の先取りをしていたのです。
井部氏の志が「新たな価値の発見」であるなら、その志を受け継ぎ、発展させていくことが美術館の課題です。そこで「新たな価値の創造」を理念に、700点を超える作品を収集してきました。本展覧会ではこれらの内、現代美術作品に再注目します。当館がどのような価値を創造してきたのか、ぜひ会場でご覧ください。(本田)
▽学芸員のつぶやき
川島猛は、昨年度の春に開催した企画展の出品作家です。鮮やかで力強い作品を、改めてご堪能ください。
問い合わせ:久万美術館
【電話】21‒2881【HP】http://www.kumakogen.jp/site/muse/
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