■上黒岩岩陰遺跡第2次調査
1961年10月に開始した発掘調査ですが、日本考古学協会の洞穴遺跡調査会のバックアップを受ける形で、1962年の7月21日から30日まで2次調査が実施されることになりました。
この調査には、美川村教育委員会をはじめ、全国から多くの考古学者が参加する形になりました。
2次調査では第14層まで調査され、第4層では押型文土器(おしがたもんどき)(縄文時代早期)、第6層では無文(むもん)土器と石鏃(せきぞく)(縄文時代草創期後半)、第9層では隆起線文土器(りゅうきせんもんどき)や有舌尖頭器(ゆうぜつせんとうき)、石偶(せきぐう)(縄文時代草創期前半)などが層位的に出土し、縄文時代の変化が具体的に把握されました。実はこの調査の際に、旧石器時代の遺物も確認されています。
こうした成果は全国紙(新聞)で紹介され、重要な調査成果として広く知られることになりました。(遠部)
▽学芸員のつぶやき
今月後半から6月にかけて猿楽(さるがく)遺跡第2地点の調査が行われる予定です。
問い合わせ:久万高原町教育委員会(上黒岩考古館)
【電話】21‒0139
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