■未来を見据えて・三好滋
三好滋(1937年〜)は今治市在住の作家です。元々は油彩画を描いていましたが、1968年開催「ビート’68」(松山市)に、電気で動く立体作品を発表。以降、同様のテーマの作品や、アクリル板や金属を用いた立体作品、シルクスクリーンなどを発表していきます。当館では2021年に「三好滋 自由の再来展」を開催し、1960年頃から1970年代後半の作品を展示しました。
さまざまな作品を作ってきた三好ですが、本展では「見本」シリーズに限定して展示を行っています。白いTシャツに、シルクスクリーンで「見本」と印刷された作品です。一見何でもない「見本」の二文字ですが、この二文字があるだけで、どんなものでも「見本」になってしまいます。
本展では日本国旗や千円札、切手の「見本」も展示しています。ぜひその目でご覧いただき、言葉の持つ力を体感してください。(本田)
▽学芸員のつぶやき
三好はアクリル板の加工業などを営んでおり、作品の制作はすべて自身で行っています。
問合せ:久万美術館
【電話】21‒2881【HP】http://www.kumakogen.jp/site/muse/
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