■久万高原町長 河野忠康
初春のお慶びを申し上げます。
皆さま方におかれましては、ご家族お揃いで穏やかな新年を迎えられたことと思います。
今年の干支は「巳」。皮を脱ぎ捨て新たな姿に生まれ変わるその様から、新しい挑戦や変化に対して前向きな姿勢を示す年といわれます。昨年の能登半島での大地震では尊い人命が失われ、愛媛でも日向灘を震源とする地震があり、私なぞは「すわ、南海トラフ地震か」と思ってしまいました。また、逃げ場のない夏の暑さにも閉口しましたし、秋の紅葉も例年の鮮やかさではありませんでした。穏やかな日本の風土の変化が気がかりなところですが、本年が災害のない年でありますように、皆さま方におかれましては、お健やかで希望に満ちた年でありますようお祈り申し上げます。
昨年8月20日に告示されました久万高原町長選挙におきましては、町民の皆さまの温かいご支援とご理解を賜り、三たび町政の舵取り役を仰せつかることになりました。大変光栄なことでありますとともに、無投票での信任をいただき身の引き締まる思いでおります。
今後の町政運営につきましては、人口減少をいかに食い止めるかを念頭におきながら、新たな視点を盛り込み「誇れるふる里」づくりに邁進してまいります。
幸い基幹産業の農林業については、従来の木材の生産に加え地球温暖化の元凶であるCO²の固定化に浴する森林の役割に大きな期待が寄せられています。農業においては、標高があるゆえの寒暖差が生み出す味の良い高原野菜が人気となっており、稲作においても昨年は米不足のこともあり、生産者価格も上がり耕作者の生産意欲の増大につながるように思います。
また、観光面においても、四国カルストや面河渓谷、キャンプにと久万高原町の自然を求めてビックリするぐらいの大勢の皆さまにお越しをいただいており、あらためて地域の宝であります自然環境のありがたさを実感しております。今後も山岳観光のさらなる可能性を追求してまいります。
また、防災・減災対策を進めながら、ご高齢の方や障がいのある方に寄り添える強く優しいまちでなければなりませんし、町の未来を託す若い人たちが望む職場の確保・新たなビジネスモデルの創出が急がれます。
マイナンバーカードに代表されますように、DX社会の構築は早いスピードで進んでいますから、住民生活の利便性の向上にしっかりつなげてゆかねばなりません。
課題もたくさんありますが、皆さまと協働しながら、「山の力」をしっかり引き出せるよう頑張ってまいります。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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