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住みたい田舎ベストランキング 2年連続全4部門第1位(2)

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愛媛県今治市

■今治時間で、生きていく。
十人十色の“今治時間”。
ライフスタイルの多様化が進む中、今治でかなえた「移住生活」について伺いました。

◇ピッツァを通じて感じる「しまなみの食」
越智翼(つばさ)さん
大阪府→伯方

令和4年8月に、伯方島の木浦にオープンした「Pizzeria da ISOLANI(ピッツェリア・ダ・イゾラーニ)」。このお店を営む越智翼さんは、移住するまでは大阪でもイタリア料理店を経営されていました。お母さまの老後の生活を考えるとともに、コロナ禍においてご自身も新たなチャレンジをしたいと思い、お母さまのルーツである伯方島に移住を決意されました。
生活の中で大事にしたい“今治時間”について「自然との共生」を挙げられます。「魚介類や野菜などの食材がおいしい」と、イゾラーニでは、伯方島を中心にした地元食材をふんだんに取り入れたピッツァをつくられています。中には、同じ伯方島への移住者が製造する柑橘ジャムを使ったピッツァも提供しているとのことで、移住された方同士の横のつながりにも支えられています。「食材の旬を大事にしながら、地域の食材をどんどん取り入れて、それを逆に全国にアピールしていきたい」。急速冷凍の装置を使い、焼き立ての状態をキープした「しまなみピッツァ」も島しょ部や一部市外で販売されており、今後はその発信にも力を入れていくそうです。
「生地は生き物。ロスを減らしながら最高の状態でお客さんにお届けしたい」と語る、ピッツァ・イタリアン一筋の越智さん。しまなみの食材を昇華させた料理を武器に、一歩一歩着実に、新天地での営業を行っています。

◇農業は子どもの頃からの夢だった
村上有郎(くにお)さん/美和(みわ)さん/大騎(だいき)ちゃん(2か月)
兵庫県→菊間

「移住を思いついたタイミングが良くて、1年ずれたらまた違っていたと思う」と村上有郎さんは言います。取材時点で、愛媛県果樹研究センターで1年間の就農研修中の有郎さん。結婚後、教師を辞めて親戚の縁がある菊間に家族で移住されました。
コロナ禍でこの先どうするか考える時間ができ「人生も折り返しで、まだかなえていない夢は何かと思ったら、農家になることだなと」、中学生の頃に考えていた農家の道を一念発起されました。しかし、就農支援制度を受けられる年齢がギリギリで、すぐ就農の準備をする必要があったそうです。大阪で行われた移住相談会で今治の移住コーディネーターに空き家の探し方を教わり、家を借りてセンターで研修を始める傍ら、園地を探すため積極的に地域の人に聞いて回ったとのこと。幸い、広い園地を手放そうとする人が身近にいて、さらにそこは紅まどんななどのブランド果樹が植えられていました。「育てたいと思っていたものがすでにあり、支援を受けられる間に農業を始められそうで、運が良かった」と、移住の経緯を振り返られます。
「研修が終わって余裕ができたら、家を買って、お祭りや釣りを楽しみたい」。初めて見たお供馬の走り込みは地元の本気度に圧倒されたそうです。先日お子さんも誕生し、始まったばかりのいまばり暮らしへの期待感を伺うことができました。

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