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自治体の皆さまへ

市民医学講座 NO.233

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愛媛県今治市

■メニエール病を疑ったら
今治市医師会 村上一索(いっさく)

めまいは、ごく身近にある病気のひとつです。めまいを自覚すると、多くの方が脳に異常をきたしたのではないかと心配されますが、実際には脳疾患によるめまいは比較的少数です。
ただし、めまいの他に激しい頭痛・意識障害・ろれつが回らない、体の知覚低下を伴う場合には、脳梗塞などを疑われるため救急搬送が必要です。めまいの60%以上は、内耳に原因があり、メニエール病はめまいの10~20%をしめます。激しい回転性めまいと難聴・耳鳴り・耳閉感の4症状が重なり、反復する内耳疾患です。
メニエール病の状態はいつも同じではなく、個人差はありますが、耳閉感、低音性難聴、耳鳴りなどの症状が出たりおさまったりする段階から、重いめまいの発作が繰り返される活動期、そして難聴や耳鳴りに悩まされたり、人によっては耳の聞こえが悪くなって元に戻らない慢性期に入ります。
原因としてストレスや睡眠不足、過労などが関与していると考えられ、診断および経過観察には、聴力検査と眼振検査が必要です。
治療には、生活指導と内リンパ水腫を軽減させるための薬や抗めまい薬などを使います。治療が早い段階から始められれば、1~2か月で症状がほとんどでなくなることもあります。めまい反復したり、放置すると悪化したり、治療しても症状の改善が見られにくくなります。
メニエール病を疑う場合は、まずは最寄りの耳鼻咽喉科を受診し相談することをおすすめします。

※このコーナーの記事は今治市医師会広報委員会のご協力によるものです。

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