■人口10万人以上20万人未満のまちランキングで3年連続全4部門第1位
宝島社「田舎暮らしの本」2025年2月号
広報いまばり2月号で「住みたい田舎ベストランキング」特集も3年目。その前に一部の部門で1位を獲った際も特集したので、それを含めると4年目になります。それもあって市内ではよく耳にするワードになってきていると思います。ところで、皆さんはこのランキングがどういうものかはご存じですか。このランキングがどうやって決まっているかを簡単に解説します。
◇「住みたい田舎ベストランキング」とは?
いわば「自治体の通信簿」です!移住を希望する人から、移住地探しの最良の手引きとして人気を集める『田舎暮らしの本』(宝島社)。その中で毎年実施されている大規模アンケート企画です。編集部の方々が作成した独自アンケート314項目に各自治体が回答、それをもとに「移住したくなるまち」かどうかが数値化されたランキングです。多くの移住者に参考にされるので、今治のことをより広く知ってもらえます。
◇どんなアンケート項目で評価されたのか
「住みたい」と思ってもらえる魅力が問われます。例えば…
・移住希望者が求めているあらゆる情報をワンストップ窓口で対応している
・空き家バンクへの物件登録を非常に積極的に働きかけている
・自然公園/清流/きれいな海/名湯/伝統芸能/伝統工芸がある
・スタートアップを支援するしくみや制度、施設がある
・子育て世代が集まれる子育て支援施設がある
・子育て世代を対象とした引っ越し費用の助成制度がある(新規の取り組みで評価!)
・デマンドバスや乗り合いタクシーなど交通弱者向けの仕組みがある(抜粋、一部改)
《移住者インタビュー》
大切にしたい時間を、もっと自由に、もっと豊かに「今治時間で生きる」
◇商店街にできる一期一会の新拠点
埼玉→今治(移住3年目)
福地(ふくち)立憲(たつのり)さん
今治銀座商店街の一角、かつて婦人服店だった空き店舗を改装しているのは、地域おこし協力隊3年目となった福地立憲さん。取材した12月には、活動を共にする仲間の方々と、奥の和室の漆喰を塗り替えているところでした。
「地域のスタートアップや交流の起点となるような場所『くろごま団地』を作っています」移住する前から、個人のデザイン事務所を10年ほど続けてこられている福地さん。ご自身のオフィスにするとともに、地域に開かれた拠点となる空間を整備されています。くろごま団地でできることの1つが「シェアキッチン」。そしてもう1つは、棚単位のスペースで個人がミニ書店を営むことができる「一棚書店」も併設されます。まさに“みんなでつくるお店”です。
家族で移住願望があり、かつてはよく移住フェアなどに行っていたそうです。「ずっと埼玉に住んでいたので、いつか海の近くに住んでみたいと思っていました」しまなみ海道には旅行で訪れたことがあり、その情景に感動したことが移住地の決め手だったといいます。
また、移住フェアで地域おこし協力隊のことを知り、埼玉で取り組んでいた地域活動とも相性がいいと考え、応募。今治での活動では、市内で活動する方を招いたトークイベントを毎月開催し、これまで登壇されたのはなんと80人以上。多くの刺激をもらっているそうです。福地さんの周りは、多種多様な人の交流を経て、新たな活力が育まれる場となっています。「自分の活動を通して生まれる出会いには、いつも感謝しています。デザインの仕事とともに、家族との時間を大切にしながら、くろごま団地の運営をしていきたいと考えています」
福地さんの新たな拠点は、3月に完成予定。地域おこし協力隊の卒業を間近に控え、新たなスタートを切ろうとされています。
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