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自治体の皆さまへ

市民医学講座 NO.240

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愛媛県今治市

■高血圧症
今治市医師会 小松次郎

血圧を下げましょうとよく言われますが、なぜ血圧を下げる必要があるのでしょうか。それはさまざまな疾患の原因になるからです。脳卒中や心筋梗塞などもそうですが、心不全の原因になるのも高血圧と言われています。生活習慣病の主たるもので、運動不足や塩分の過剰摂取など原因はさまざまです。病気以外にも痛みが続く、夜が眠れない等でも血圧が上がることもあります。原因を考え、その元となる疾患等を治すところから考えます。他の疾患も特になく、痛みも無い、食事も摂れて夜もきちんと眠れている。血液検査などでも特に異常はない、でも血圧は高い、となるといわゆる「本態性高血圧」で加齢に伴う変化ということになります。
まずは生活習慣の改善から始めましょう。適度な運動とよく言いますが、どれくらい動けばいいのでしょうか。ウオーキングなど中程度の運動を週150分、できれば1回30分を5回に分けるのが理想です。足腰の悪い方は決して無理をしないように。食事については塩分を控えましょう。1日の塩分摂取量の目標は男性では7.5g、女性では6.5gです。醤油、味噌、漬物など日本の食材は塩辛いものが多く、汗をかく夏場はさほど気にしなくてもよいのですが、特に冬場は塩分に気をつけてください。減塩味噌、減塩醤油、レモン汁など塩が入ってないものを使うのもいいでしょう。減塩の漬物も最近では目にします。
食事療法、運動療法でも血圧が下がらない場合は薬物療法の出番です。患者さんの体に合った降圧薬を主治医の先生と相談しながら内服することで血圧を下げ、次の病気になることを防ぎましょう。

※このコーナーの記事は今治市医師会広報委員会のご協力によるものです。

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