■「戦後の電話帳」
写真1は終戦直後の1948(昭和23)年11月に愛媛文化出版社より発行された電話帳「愛媛地区電話番号簿」です。伊方局(37件)、町見局(10件)、三机局(22件)、四ツ濱局(11件)、神松名局(14件)、三崎局(29件)、串局(9件)の電話番号が掲載されています。
表1は各局の電話番号1~7までを一覧にしたものです。ほとんどの局は村役場が電話番号1番となっていますが、串局は正野の阿部松義氏が1番となっています。旧村単位で設置されている伊方局~三崎局に対して、串局は独立しているのもおもしろいところです。
また、伊方局は37件のうち23件が個人名であり、実業家の佐々木長治や医者の栗田龍三等、当時活躍した人々の名前が並んでいます。
他にもこの電話帳にはその地域の産業、旅館・商売などのサービス業、回漕業などの交通業、学校や公共機関、部落電話などの番号が並びます。戦後間もないころの佐田岬半島の様子がうかがえる興味深い資料です。
※写真は、本紙またはPDF版をご覧ください。
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