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人権学習シリーズ 381

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愛媛県伊方町

■「相手を尊重する優しい世界」
中央公民館・三崎公民館 館長 山本宏貴

子どもとよく観たテレビ番組に「おさるのジョージ」というアニメーション番組(以下アニメとします)がありました。このアニメは、主人公のジョージというおさるが、毎回様々なトラブルを巻き起こしてしまうという内容で、そのドタバタした様子を子どもは楽しく観ていました。
しかし、親の視点で観ると、感心したり、反省したりすることもありました。というのも、ジョージは、小さな子ども程度の知能があり、とても好奇心が旺盛なので、何にでも興味を示します。そして、これはどうなっているのだろう、どうしてこうなるのだろうと疑問を持ち、予想外の行動をしてしまいます。そしてその行動の結果がトラブルになってしまうことが多く、自分の子どもと重ねることもあったからです。
ジョージと同じように、自分の子どもが間違ってトラブルを起こしたら、親である自分はすぐに怒ってしまうだろうなと思いますが、アニメでは違います。トラブルを起こした場面に出会った周囲の人々は、大人でも子どもでも、ジョージをいきなり非難するようなことはありません。「どうしてこんなことをしたんだい?」と冷静に問いかけ、理由を確認した後、一緒に解決策を考えます。
これは、周囲の人たちがジョージに悪気がないことを理解した上で、ジョージのことを尊重して対応しているからだと思います。私は、アニメの中の大人たちの冷静な対応と自分の怒ってしまう対応を比べて、反省することも多かったのです。
「おさるのジョージ」が世界中の子どもたちから人気があるのは、面白さだけでなく、相手を尊重する優しい世界を体感できるからかもしれません。

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