■足成の亥の子
2024年11月16日、足成地区で亥の子が行われました。なんと約50年ぶりです。
現在、町内で亥の子を行っている地区のほとんどは伊方地域ですが、かつては瀬戸・三崎地区の数地区でも行われていました。足成地区は、約50年前を最後に中止となっていましたが、今年、地域の有志を中心に亥の子を行うことを決め、地域の子どもたち7人が参加しました。
半世紀ぶりの亥の子を行うにあたって、地域の有志が亥の子石や小道具の準備を行いました。亥の子唄の歌詞はかつての足成の亥の子唄を思い出しながら、足りない所は他の地区の事例を参考にしました。歌詞中の「おいのこもちこもちひょうたんぽっくりこ」はかつて足成で歌われていた歌詞の一部だそうです。子どもたちも当日に向けて、亥の子唄の練習をしました。
当日は多くの方が亥の子を搗きに回ってくるのを楽しみに待っていました。半世紀ぶりに足成に響き渡った亥の子唄や、亥の子をきっかけに弾んだ会話で、とても賑やかな一日になりました。一度途絶えかけた地域行事を再び実施することは、決して簡単なことではありませんが、地域にとってとてもうれしい出来事でした。来年も再来年も足成の亥の子唄が聞こえてくることを願っています。
取材協力:足成のみなさん
「前回(佐田岬民俗ノート235)で紹介した串の「阿部松義」さんは原本の誤字で、正しくは阿部松蔵さんのことでした。
情報提供ありがとうございました。
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