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特集 惻隠(そくいん)の心を胸に。ー名誉市民 加戸 守行さんの足跡ー

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愛媛県八幡浜市

3月28日、八幡浜市で育ち、国や地域の発展のために尽力した加戸守行さん(前愛媛県知事)に八幡浜市の名誉市民称号を贈呈しました。
加戸さんが信条にしてきた「惻隠の心」や「愛と心のネットワークづくり」には、今を生きる私たちにも通じる心構えが示されています。
今号では、加戸さんの足跡を辿りながら、私たちの暮らしに大切なものを考えてみましょう。

■加戸守行さん 略歴
昭和9年に旧関東州大連市にて出生。八幡浜高等学校、東京大学を卒業後、文部省に入省。平成元年に文部省大臣官房長として退職するまで、国の文化教育行政に多大な業績を残した。
平成11年に県民の信望を集めて愛媛県知事に就任以降、3期12年にわたり、県民の目線に立った県政改革に取り組み、開かれた県政運営を推進した。令和2年3月、85歳で逝去。

■愛と心のネットワークづくり
○加戸守行さんの功績
名誉市民とは、市出身者やゆかりの深い方で、社会や文化、産業の進展に多大な功績を残した方をたたえ、顕彰するものです。八幡浜市では、合併前の旧市町を含め計16名の方に名誉市民称号を贈呈しています。
加戸守行さんは、八幡浜市にゆかりの深い方で初めて愛媛県知事の重責を長く担われました。この功績を末永く顕彰するため、このたび、名誉市民として選定しました。

○県民目線の県政運営
加戸さんは、県民の目線に立って、開かれた県政運営を進めました。
特に、加戸さんは自身が提唱した「愛と心のネットワークづくり」をスローガンに、県民による助け合いや支え合いの輪を広げるために尽力。福祉や環境、防災など多方面で、行政の公助と県民の共助の連携で、安心して暮らせる地域社会の実現に貢献しました。
また、八幡浜市にかかわる取組としては、大洲・八幡浜自動車道の工事に着手。中でも八西地域の活性化や救急医療体制の充実に向けて「名坂道路」の開通に力を注ぎました。さらに、医師不足や地域医療の課題に対応するため、市立八幡浜総合病院の中に愛媛大学の地域救急医療学講座「地域サテライトセンター」の開設を実現。救急医療提供体制の整備や医師確保対策などを推進しました。

○惻隠の心を胸に。
そんな加戸さんが信条にしてきた「惻隠(そくいん)の心」とは、相手への思いやりを大切にする心のこと。この心構えは、今を生きる私たちも大切にしなければならないものです。
今一度、惻隠の心を胸に、身近な人への思いやりを大切にしていきましょう。

■名誉市民称号の贈呈を受けて(謝辞 抜粋)
加戸道子さん(加戸守行さんの妻)
名誉市民という誇りある賞をいただきまして、本当にありがとうございます。
加戸守行は、生まれたのは中国の満州ですが、8歳の時に帰国し、松蔭国民学校、愛宕中学校、八幡浜高等学校を卒業しました。東京に出てからも、八幡浜に帰ると、愛宕山から見下ろす海の景色に懐かしさを感じ、「あ、ここが自分のふるさとだ」と意識し、離れている期間が長くなるほどその意識は強くなっていったそうです。
県知事の3期12年は、多くの人に支えられ、「惻隠の心」を信条に、加戸流を貫き、県政運営に全力で取り組んで参りましたことを家族として誇りに思っています。なかでも県民による助け合い・支え合いの輪を広げる「愛と心のネットワークづくり」を提唱し、県民の共助によって安心して暮らせる地域社会の実現に取り組んできました。皆様方のご支援、ご協力に対して心から感謝申し上げます。
最後になりますが、八幡浜市の益々の発展をお祈りしまして、結びの言葉に代えさせていただきます。

歴代の名誉市民の皆様を、市HPでご紹介しています。ぜひご覧ください。
「八幡浜市名誉市民」で検索。

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