10月21日、立川地区の「川中三島神社秋季例大祭」が開かれ、内子町無形民俗文化財の「獅子舞」「社切(しゃぎ)り」「御供(おとも)相撲」が4年ぶりに披露されました。地元集落の子どもたちが主役であるこれらの伝統行事は、令和元年を最後にコロナで中止を余儀なくされます。その間、児童数は年々減少。継続そのものが危ぶまれる事態となっていました。
再開にあたって協力してくれる子どもを募るため、立川小学校を通じて呼びかけたところ、ほとんどの児童が参加を希望。集落の垣根を越えて集まった小学生らによって、秋の境内にかつてのにぎわいが戻ってきました。今回の特集では秋祭りの様子と、伝統をつなぐ地域の皆さんの思いに迫ります。
■待ちわびた「祭り」の風景
祭りの始まりを告げる鳴り物とともに境内にやってきた、華やかな衣装姿の立川小学校の児童たち。奉納する舞や演奏に地域の皆さんから大きな歓声が送られました。秋祭りでの子どもたちの活躍を紹介します。
老夫婦、サル、キツネ、狩人、日本人の役を小学生が、獅子と囃子(はやし)の役を大人が担当。物語は、老夫婦が農作業を邪魔するサルやキツネを追い払うため、撃った鉄砲で獅子を目覚めさせてしまうというもの。獅子を納める狩人、日本人の口上にも注目
祭りの日の正午、華やかな衣装をまとった子どもたちが行列となり、国道56号沿いの鳥居元御旅所から参道を通り、太鼓や鐘を鳴らしながら境内へ向かう。社切りの後には御供相撲、獅子舞、神輿、神職、総代などが続く
男子の健やかな成長を願い、川中地区の男子によって古来の形式で奉納される。行司に続いて、化粧まわしと下駄履き姿で力士たちが土俵入りする。行司は「東西東西、暫時が間、双方平一面に御静まりくださいましょうぞや……」と口上を述べる
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