決算報告(1)

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令和5年度決算が9月議会定例会で承認されました。物価高騰対策や小中学校などの施設にかかる建設費の増加により、大きな決算規模となりました。町政は町民の皆さんや企業から納められた税金や、国からの地方交付税などをもとに運営されています。どれくらいの収入があり、どのような目的で使ったのか、決算の概要と財政状況をお知らせします。

■1.一般会計　歳入
◆依存財源は全体の75・7%
国庫支出金では、昨年度に比べて物価高騰対応分の収入が増加した一方、新型コロナ対策にかかる収入が減り、全体として約9000万円減少しました。国や県に頼る依存財源※は全体の75・7%でした。主要な事業には基金を取り崩して財源を確保しています。

◆語句の説明
※依存財源…円グラフ中の「町税」「繰入金他」以外が依存財源
町税…町民の皆さんが町に納める税金。町民税、固定資産税、軽自動車税などがある
繰入金他…ここでは繰入金の他、繰越金、分担金及び負担金、手数料、寄附金などを含めている
地方交付税…どの市町村でも一定の行政サービスを行えるように、国から交付されるお金
国庫支出金…町が行う事業に対し、必要性に応じて国から交付されるお金(県支出金は県が交付)
町債…財政負担の平準化や世代間の負担の公平性などを図るため、国などから借りたお金
交付金他…地方消費税交付金やゴルフ場利用税交付金など、町の規模などに応じて交付されるお金。ここでは地方譲与税も含めている

■2.一般会計　歳出
◆物価高騰対策を実施
コロナ禍で自粛していた事業の実施や、物価高騰による影響で、経常経費の支出額が増加しています。国庫支出金などを活用し、新型コロナの感染対策や物価高騰に対する経済対策事業を実施しました。対策費には各種給付金の他、生活応援商品券の給付事業などが含まれています。

◆語句の説明
民生費…高齢者や障がい者、児童の福祉サービスの提供などに使われた費用
教育費…小中学校などの管理運営や施設整備、生涯学習の推進などに使われた費用
総務費…総務管理、企画調整、地域振興、税務事務などに使われた費用
土木費…道路橋梁や公共施設の整備、維持管理などに使われた費用
公債費…町の借入金の返済に使われた費用
衛生費…町民の健康増進や、ごみの処理などに使われた費用
農林水産業費…農業、林業、畜産業の振興などに使われた費用
消防費…地域の防災力の向上の他、広域消防の負担金や消防団の運営にかかる費用
その他…ここでは議会費、商工費、災害復旧費、諸支出金を含めている

◆主な事業
5年度に実施した主要な事業を紹介します。(事業名/事業費)

○民生費
住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金/7548万円
生活・暮らし支援特別給付金/1億7780万円
子ども医療費無償化事業/5408万円
自立支援給付費・自立支援医療費/4億5250万円

○総務費
生活応援商品券給付事業/1億4858万円
低所得世帯重点支援臨時給付金/4690万円

○教育費
小中学校空調整備工事/1億8982万円

○土木費
龍王公園改修工事/6820万円
新川児童公園改修測量設計委託/1056万円

○衛生費
新型コロナウイルスワクチン接種事業費/4274万円

◆5年度の主な事業(抜粋)
・柿原自治会館新築工事　事業費：8,848万円
・五十崎小学校プール改修工事　事業費：6,402万円
・上町児童公園改修工事　事業費：3,000万円

■3.特別会計
◆安定的な運営を継続全体で9,958万円の黒字
特別会計は一般会計と区分し、特定の収入と支出で経理を行う会計です。小田分校寄宿舎および介護保険サービス事業は、一般会計からの繰入金によって収支が一致しています。

■4.公営企業会計
◆五十崎の配水管を耐震化、下水道事業は浄化センター耐震工事
○水道事業会計
石畳地区の水道拡張工事が完了しました。五十崎地区では配水管の耐震化工事を実施。小田地区では老朽化した旧簡易水道施設の統合事業を始めました。安全でおいしい水を提供するため、計画的に整備を進めます。

○下水道事業会計
浄化センターの一部の耐震・改築更新工事が完了しました。今後も計画的に下水道施設を更新し、効率的に管理します。

○収益的収支
…水道水の供給、汚水の適切な処理に必要な財源と経費(単位：万円)

○資本的収支
…水道・下水道施設を建設・改良するために必要な財源と経費(単位：万円)

※水道会計・下水道会計の不足額は、これまで蓄えてきた内部留保資金などで補填(ほてん)しました。