■地域の伝統も、友人との思い出も、カメラ歴60年の歩みが一冊に
藤岡道正(みちまさ)さん(90)[中通り]
11月3日の「小田の郷ふるさとまつり」で、内子町文化協会小田支部の作品展に写真28点を展示した藤岡道正さん。同協会で30年以上活動するベテランです。作品は主に自然の風景。藤岡さんは「退職後は早朝の小田深山、霧がかった石鎚山が撮りたいと言っては、カメラを担いでどこへでも行った」と振り返ります。
藤岡さんは展示を始めた頃から「地元の一大イベントを残しておきたくて」と、寺村山の神火祭りのフォトコンテストを企画。平成2年から令和元年までの入賞作品などを収めたDVDも、保存会の協力で完成しました。「今年のふるさとまつりで上映したら、高校生らがすごい、と感心してくれた」と喜びます。また友人との旅行の写真や、大好きな山の写真も冊子にまとめ、「これで数十年分の仕事が一度に分かる」と笑顔を見せます。
今もカメラに触らない日はないという藤岡さん。撮りためた写真を見返し「いいのを選んではプリントに出す。写真屋に連れて行ってくれる娘に、枚数が多くて時間がかかる、と怒られるけれど」と笑います。「撮るだけでなく思い出も楽しめるのがいい。次は昭和の頃の写真を大きく伸ばして、展示会をしたいね」と語りました。
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