FROM ME TO YOU みんなでつないでリレーエッセイ

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「楽しみは歳月を受け入れる」
山岡　晶子(しょうこ)さん(57)[岡第2]

秋の気配が深まりだす白露(はくろ)の頃、朝の通勤途中にリスが車の前に飛び出してきました。なんと前足に一房のシャインマスカットを持って!一瞬でしたが、目が合ってしまいました。絵画から飛び出してきたかのようなシーンで、ウィリアム・モリスのデザイン画『いちご泥棒』を思い出しました。いちご泥棒ならぬ「ぶどう泥棒」をほほ笑ましく思いながら、子どもたちに大人気の絵本『パンどろぼう』も頭に浮かびました。他人事でごめんなさい、農家さんにすれば一大事ですよね。でも、かわいいので許してあげてください。20年近く通う道で初めての出来事でした。まだドライブレコーダーに映像が残っているかもしれません(笑)
天神地区で生活して30年、幸せなことに近所や職場を通じて多くの知り合いや友人ができました。特に人生の転機になったのは、親友の誘いで紙芝居の読み聞かせを始めたことです。それまでは人前に立つなんて考えもしませんでした。縁がつながり、県外まで紙芝居をしに行く機会にも恵まれました。誘ってくれた親友に感謝です。
現在は子どもたちにお話し会をする「ゆりかご」のメンバーとして活動中。偶数月の第一土曜日に、内子町図書情報館と五十崎自治センター図書室で、季節に合った内容の絵本や紙芝居の読み聞かせをしています。子どもたちの喜ぶ顔がうれしくて、やめられません。そして自分で選んだ作品は読み込んでいくと、とっても愛おしいです。さあ今度は何を読もうかしら――。

次は、源田美鈴さん[林慶]にお願いします。