監査委員による監査・検査を10月17・18・23・30日に実施しました。その結果をお知らせします。
※詳細は内子町のホームページをご覧ください。
■令和5年度財務監査意見
赤穂英一(えいいち)代表監査委員
菊地幸雄(ゆきお)監査委員
5年度前期(4~9月)の一般会計、特別会計および公営企業会計の財務監査は、地方自治法第199条第4項及び内子町監査基準に基づき、各課等から提出された調書などを中心に、関係職員からも聴取し、抽出により実施した。その結果、各会計の各種事業は全体的には大きな問題もなく進捗しており、執行内容も概ね適正に処理されていると認めた。財務監査の主な意見は、次のとおり。
◇事務処理
これまでに指摘・指導した不適切事例などについては、本来の事務処理手順の遵守と管理者の事務管理を一層徹底することとして、再発防止策に取り組んでおり、問題なく事務遂行されている。一層適正な事務処理の確保を図るため、これまでの各種監査などで指導してきた内部統制(内部牽制および内部監査の充実)が5年度から導入されており、評価できる。評価リスクは今後も必要な修正を加え、より効果的なものとなるよう取り組まれたい。
◇時間外勤務手当など
一部の職員に見受けられていた時間外勤務の慢性化は改善傾向にあるが、有給休暇は同一部署でも職員間の取得日数に大きな差がある。体調を崩している職員もいる。健康管理は管理者の重要な責務の一つでもある。専門家と連携して、職場復帰に向けて取り組むとともに、原因解明を行い、同様の事象の未然防止に努められたい。新たに8月から各種疾病などに対する相談対応ができるよう、保健師を採用して効果的に機能しており、この点は評価できる。
◇公用車の管理
今回も職員などの不注意による公用車の損傷案件は確認された。新たな取り組みとして、理事者自ら当事者やその上司に直接注意喚起を行い、職員全体への意識改革を促し、不注意による事故件数は、多発した4年度と比べ大幅に減少しており、この点は評価できる。引き続き結果に繋がる注意喚起や再発防止策に取り組まれたい。
◇滞納
全体の滞納については、(1)担当課長をはじめ部署一丸となった情報の共有と対応協議、(2)法令に基づく厳正・的確な滞納整理、(3)高額・悪質事案の愛媛地方税滞納整理機構への引き継ぎ、(4)振替納税の利用勧奨、などの成果により微増に抑えられている。引き続きウィズコロナの対策として、納税者利便の向上と行政の効率化のため、振替納税の更なる向上策に取り組まれたい。
◇公営企業会計
水道事業の有収率は82.36%と、類似団体全国平均(79.49%)を超えるまで改善している。計画的な漏水調査などにより、早期対応を行い、安定した給水のため漏水を減らす努力を行ってきた成果が表れてきている。下水道事業の料金水準の妥当性を示す経費回収率は、全国の類似団体や愛媛県内の団体と比較しても大幅に低調な状況である。5年9月議会で、使用料改定に係る条例改正が可決され、6年度以降、改善に向かうことが見込まれる。
後期(10~3月)においても引き続き、各種課題に的確な対応を行うとともに、内子町の良さと個性が生かされた内子町形成のため、一層努められたい。
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問合せ:監査委員事務局
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