■希望をくれた春の回り道
城戸美佐(みさ)さん(49)[西沖]
心温まる話などを募集する「愛顔(えがお)感動ものがたり」のエピソード部門(一般)で、城戸美佐さんが最優秀作品に贈られる知事賞を受賞しました。作品名は「回り道」。妊娠9カ月のときに体調不良で病院を受診した帰り、利用したタクシーの運転手さんが見せてくれた菜の花畑と、優しい心遣いをつづりました。
城戸さんは「2度流産したことがあり無事に産めるか不安だったけれど、一面に輝く菜の花に『きっと大丈夫』と希望を持てた。人生には回り道をしたからこそ見えることがある、と運転手さんが教えてくれたようだった。その温かさもうれしかった」と22年間、ずっと伝えたかったという感謝の気持ちがあふれます。
「春が来るたびにあの風景と運転手さんの優しさを思い出す」とほほ笑む城戸さん。「私が運転手さんの優しさに前向きな気持ちをもらったように、日常の中には人の温かさや小さな幸せがたくさんある。このエピソードが誰かの希望になればうれしい」と笑顔で話しました。
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