「ようこそ小田分校へ」
亀岡 忠重(ただしげ)さん(71)[打木]
6回目の年男を迎え、年齢を強く感じるようになりました。まき作りの仕事は大変ですが、老体にむち打って奮闘しています。近所に長男の家族が住んでいるので、孫の成長を楽しみながら、まだまだ現役で頑張りたいです。
私は10年以上、小田分校振興対策連絡協議会の会長をしており、小田分校の存続に力を入れています。同校は昭和23年に愛媛県立小田高等学校として創立しました。しかし少子化の影響で生徒数が年々減少――。令和2年度に内子高等学校の分校になりました。現在、地元の小・中学生はどの学年も10人もいません。分校化までは町外からの生徒募集で何とか乗り切ってきましたが、厳しい状況に直面します。打開策を模索していたところ、全国から生徒が集まる島根県海士(あま)町の隠岐島前(おきどうぜん)高等学校を知りました。現地を視察し、高校をまちづくりの中心に据えた取り組みに感動しました。小田地域でも海士町のように地域と学校が協働していきたいと思案を重ねます。4年前から地域おこし協力隊を学校に迎え入れ、全国へ小田分校や小田地域の魅力を発信するようになりました。その効果もあり、全国各地から個性豊かな生徒を大勢迎えられています。寮も新設され、生活環境も整いました。
親身で熱心な先生、生徒を応援する地域の人たち、刺激を与え合える仲間など、小田分校の良さはたくさんあります。小田校生への支援の輪も広がっていて、感謝の気持ちでいっぱいです。これからも学校存続につながるよう、まい進していきたいです。
次は、稲田加津子さん[富中]にお願いします。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>