私の居宅は、約39年前に中古の家を倉庫付きで全額借金で購入した。その時の金融機関曰く「実さんは、他人の保証をたくさんしているから、奥さんの名義にしてくれませんか」という話で、代位弁済で揉めたくないということであった。おかげさまで大きなトラブルに巻き込まれることなく数年前に完済することができた。
年末に玄関の御幣(ごへい)を付けるたびに「今年も年を越せそうです」と手を合わせる素直な気分になる。40年近くなると、さすがに家もがたが忍び寄ってきている。でも、文句言いながら雨露は凌げている。
自分がいる部屋は、倉庫と居宅部分をつないでいるところだから、地震には強いよ。ある骨董屋さんで、それなりの値段で買ったかりんの重そうな座卓が偉そうに座っている。それを中心に書斎兼事務所が成り立っている。あとは椅子代わりで万年布団が腰を据えている。古雑誌と古本の山がテーブルの上にある。今の時期はミカンとせんべいが適当に置いてある。先日奥様が不釣り合いな大きなテレビを仕入れてくれた。
こうした平凡なお正月が続いていてくれたら、なにも文句はない。ありがたいことである。せきと熱と腹痛と腰痛はいらない。
…新年にあたり、市民の皆さまの平和な日常と、とにかく「健康」を衷心(ちゅうしん)よりご祈念申し上げます…
お正月はお餅を中心に、おせち料理をおいしく食べれたら最高である。
四国中央市長
篠原 実
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