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春休み直前企画 コンテナ取扱数 四国No.1 三島川之江港を知ろう(1)

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愛媛県四国中央市

チップ輸入量 日本一
輸入貨物量 愛媛No.1
外航船入港数 四国No.1

港のシンボル「ガントリークレーン」
停泊する大型船や
積み上げられた色とりどりのコンテナ

海と山が近い本市では、
海に行けばその雄大さを
山に行けばその壮大さを
感じることができます。

今回の特集は、
「紙のまちランキング」18年連続日本一を
海の玄関口として支え続ける
「三島川之江港」の発展の歴史や役割、
これからについてお知らせします。

暖かくなったら、
港の景色を眺めてみませんか。

■産業を育て産業に育てられた港「三島川之江港」
古くから阿波・土佐・讃岐をつなぐ各街道が集結し、人や物資が多く行き交う場所であったこの地域は、千年以上前から交通の要衝として発展してきました。

江戸時代中期に四国山地に近い山間の数戸から始まった手漉き和紙は、やがてこの地域の地場産業として定着しました。明治時代には県下を代表する紙どころとなりましたが、原料である三椏(みつまた)の確保が難しくなると、蒸気船を使い鳥取から仕入れるルートを開拓。大正時代には、定期船が日に4~6便寄港するようになりました。

大正初期から始まった機械抄き和紙の生産により、当地の製紙産業は更に発展。海上輸送の役割も大きくなり、港湾の改修が進んでいきました。戦後、洋紙生産へシフトしていった本市の製紙産業。高度経済成長で紙の消費量が急激に高まると、原料の木材チップが国内だけでは賄えなくなり、海外からの輸入へシフトしていきます。大型のチップ専用船が入港できるよう、港湾施設の整備が進み、昭和44年に外国との貿易が可能となる「開港」の指定を受けました。そして昭和46年には、日本の産業政策上、重要性の高い港湾である「重要港湾」に指定されました。

高度経済成長の一方で、大気汚染や水質汚濁などの公害が日本各地で発生。の地域でも問題化し、環境保全と産業振興の両立を目指して、臨海部の埋め立てが行われるようになりました。

四国高速道路の整備により「エックスハイウェイ」の結節点となった本市は、各県の県庁所在地への良好なアクセスを強みに、四国屈指の物流拠点になりました。陸上交通の発展と地場産業の発展を背景に、三島川之江港の取扱貨物量は増加。入港する船舶の大型化や貨物のコンテナ化が進みました。その一方で、岸壁不足のために大型船が着岸できず、滞船(沖待ち)が発生するなど、三島川之江港の能力は限界を超えていました。

これらの問題を解消するため、平成14年度から「金子地区国際物流ターミナル」の整備に着手。平成27年3月に供用を開始しました。そして、コンテナを安全かつ効率的に積み下ろしするため、四国最大級の荷役能力を有するガントリークレーンを整備。今では三島川之江港のシンボルになっています。

■三島川之江港ってこんなトコ
▽年間5000隻!
三島川之江港には、毎年5000隻近い船が入港。海外からの「輸入」と海外への「輸出」、国内からの「移入」と国内への「移出」が行われています。

本市は、海や陸から運び込まれた原材料を使い、5109億円もの紙関連製品を生み出す「日本一の紙のまち」です。
(2022年経済構造実態調査)

▽輸入の6割がチップ
三島川之江港に輸入される貨物の6割以上が、紙の原料の「木材チップ」です。年間100隻を超えるチップ専用船が入港しています。

岸壁に着岸したチップ船から、隣接する工場のチップヤードに移されたチップは、パルプ化、紙製品化され、入港した岸壁とは反対側の岸壁から移出されていきます。

▽コンテナ船もたくさん
三島川之江港には、週に16便ものコンテナ船が入港しています。

海外からはパルプや不織布などが、国内からは古紙パルプの原料となる古紙や製紙の工程で使用する薬品などが運び込まれ、紙おむつなどの紙製品に加工された後、国内外に輸出・移出されています。

▽RO-RO船が就航
貨物を積んだトラックやトレーラーの荷台部分をそのまま輸送できる「RO-RO船」が、週に6便就航。宇野港(岡山)、堺泉北港(大阪)、和歌山下津港※、千葉港を結んでいます。 
※和歌山下津港は週1回寄港

陸路に比べ、CO2の排出や運転手の時間外労働が軽減できるRO-RO船は、「カーボンニュートラル」や「物流の2024年問題」への解決策としても注目されています。

※RO-RO(Roll On-Roll Off)船
フェリーのようにランプ(斜路)を備え、トレーラーなどの車両を収納する車両甲板を持つ貨物船

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