学校部活動を「地域スポーツクラブ活動」へ移行するための実証事業が10月からスタートしました。
「地域スポーツクラブ活動」によって学校の部活動はどう変わるのか、どう違うのかを紹介します。
■学校部活動の抱える問題
全国で進む少子化はさまざまな影響を及ぼしていますが、学校の部活動もその一つです。生徒数の減少により部活動の種類や部員も同様に減少し「大会に出場できない」「チームプレーの練習ができない」といった問題を抱える部活動が増えています。
また、競技経験のない教職員が指導せざるを得ない状況や、休日部活動の指導など教職員の負担が学校の働き方改革を進める中で問題となっています。
■大洲市の取り組み
そこで大洲市では、子供たちのスポーツ・文化芸術に親しむ環境を維持するための「部活動改革」を推進します。まずは、休日の部活動を「地域スポーツクラブ」へ移行し、持続可能な部活動となるよう環境を整備していくこととし、令和5年度は軟式野球クラブ、カヌークラブを創設し、実証を開始しています。
※カヌークラブは10月1日開始、軟式野球クラブは10月下旬開始予定
令和5年度は2つのクラブがスタート
■今後の目指す姿
今年度を含め3年間の実証事業を踏まえて市内全域へ拡大するかなどの方針を決定します。
■大洲市地域スポーツクラブ活動(実証事業)のイメージ
実証事業では、平日は現在の学校での部活動を維持し、土日のどちらかを地域スポーツクラブ活動として、運営主体をスポーツクラブなどに移行して実施します。これによって教職員の負担軽減を図るとともに、普段の部活動では難しくなっている大人数での練習や、新しいスポーツに挑戦することができます。
■子供たちand保護者の声
実証事業が始まったカヌークラブや軟式野球クラブに参加予定の子供たちと保護者に話を聞きました。
◇大洲北中学校 2年 近藤裕輝(ゆうき)さん
普段は学校の美術部に所属していますが、友達に誘われてカヌークラブに体験参加してみたそうです。
「初めてカヌーを漕いだのでパドルの扱いが難しかったです。でも想像以上に楽しかったので、また参加してみたいです。」
◇肱川中学校 軟式野球部 2年 岡本悠斗(ゆうと)さん 樽川隼斗(はやと)さん
ダブルキャプテンを務め、また投手と捕手のバッテリーでもある2人。「地域クラブでは他校の人とコミュニケーションがとれるかどうか心配だけど、連携プレーや実戦的な練習ができるので嬉しいです。」
◇大洲東中学校 軟式野球部 2年 菊地海翔(かいと)さん
「肱川中学校の人たちとは練習試合でも合同チームを組んでいて、すぐ仲良くなれました。長浜中学校のみんなとも一緒になれば、紅白戦など練習に活気が出ると思います。」
大洲東中キャプテンとして、クラブでもみんなを引っ張ってくれそうです。
◇大洲カヌークラブ 保護者 西田憲二(けんじ)さん
「少子化の中でも、子供たちが多様なスポーツ文化活動を選択できるようになるのは大変いいことだと思います。保護者にとっては、費用や送迎などの負担が増えるかもしれませんが、子供たちにとって地域クラブ活動が『いつでも、だれでも、楽しく参加できる』ものになるよう協力していきたいです。」
問い合わせ先:大洲市教育委員会文化スポーツ課
【電話】0893-24-1734
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