成人の体の55~60%は水分でできています。体重60kgの人に当てはめると33~36kgが水分です。
夏の暑いときや運動をしたときに汗をかくのは、体の熱を放散することによって、体内の温度の上昇を防ぎ、体温を一定に保つことに役立っています。体の水分が不足すると、血液がドロドロになり、脳梗塞や心筋梗塞、熱中症などを起こす危険があります。
暑いときや運動をしたときだけでなく、就寝中にもコップ1杯程度の汗をかくといわれています。汗をかかなくてもじわじわと体の水分は失われます。
自分が1日に摂っている水分の量を測ってみたことはありますか?
1日に摂るとよい水分量は健康な人で1.2~1.5ℓです。一度にこれだけの水分を摂取するのは大変です。起床時にコップ1杯、食事中、おやつのとき、入浴の前後、就寝前など150ミリリットル程度を何回にも分けて飲むようにしましょう。この水分量にアルコール飲料やコーヒーでの水分量は含まれていません。
また、心臓や腎臓の病気で治療中の人の水分摂取量については、主治医にご相談ください。
水分摂取不足は、これからの季節に心配な熱中症の原因の一つにもなります。
熱中症を予防するには、水分摂取に加え、暑い時期の外出を避ける、冷房を使用することで室温や湿度を適切に保つ、規則正しい生活、少しずつ暑さに体を慣らすなどが必要になってきます。
冷房の使い方の一つに「クールシェア」という取り組みがあります。一人一台の冷房をやめ、家族や友達と一つの部屋で過ごしたり、商業施設で涼んだり、自然が多い涼しい場所に行くことです。節電にもなる「クールシェア」に取り組んで、暑い夏を乗り切りましょう。
大洲市保健センター
保健師 木之本めぐみ
問い合わせ先:大洲市保健センター
【電話】0893-23-0310
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