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CDO補佐官 鈴木邦和(くにかず)のDXのすゝめ(第21回)

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愛媛県大洲市

今回は農業のDXについて解説します。
近年、農業の世界で注目されているのが、アメリカの企業「プレンティ」です。プレンティは、従来の農業で必須とされていた、土も農薬も日光も使わない新しい農法を開発しています。その農法とは、屋内の高い棚に農作物を並べて栄養分を含ませた水耕溶液をゆっくりと流し、LEDを照射するというものです。この方法ならば、天候の影響を受けず一年中栽培でき、無農薬で作物の安定供給が可能で、水の使用量は1%で済みます。しかも、従来の農法よりも狭いビルの敷地でできるので、地価の高い都市部でも地代を抑えやすく、消費地の近郊で栽培された野菜は高い鮮度のまま消費者に届けられます。
そして、このプレンティの技術の一つに、700種類もの作物について、気候などの条件に合わせて最適なパラメーターを調整するAIが利用されています。現在は、まだコスト面での課題がありますが、技術開発が今後進めば、最終的には世界のどんな場所でも農業ができて、食料問題の解決にも大きく貢献できるかもしれませんね。

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