4月から公民館と自治会組織が一元化するとともに、公民館は、社会教育法に基づく利用制限が緩和され、自治会の活動拠点となるコミュニティセンターに生まれ変わります。これまでの「生涯学習」にプラスし、「地域づくり」や「人づくり」の活動など多用途利用が可能となり、住民ニーズに応じた学びの事業の企画・運営も行えるようになり、自治会活動の幅が広がります。
今回は、豊茂自治会(豊茂地区)がすでに取り組んでいる事例について、紹介します。
■豊茂地区
金山出石寺のふもとに位置し、長浜地域に8つある自治会の中で最も人口が少ない山間地域。
~地域と移動販売~
豊茂地区の事情や住民のニーズを取り入れながら、販売方法などに変更を加える形でミニスーパー・移動販売の事業を10年以上続けてきました。地区の困りごとを解消したい、盛り上げたいという地元の有志のみなさんや地域住民の力が継続の原動力となっています。コミュニケーションの場を増やせば、そこから新たな地域づくりのヒントが生まれるかもしれません。これからもコミュニティの場を増やせるよう活動を行っていきたいと考えています。
〇平成19(2007)年 地区唯一の店舗Aコープが閉店、Aコープを「山本商店」が引き継ぐ
〇平成23(2011)年 「山本商店」から自治会が引き継ぐ形で「ミニスーパー豊茂」を立ち上げる
〇平成25(2013)年 ワゴン車による移動販売開始
当初は、ミニスーパーの店舗内での販売のみでしたが、地域の方々のニーズを踏まえ、移動販売も開始しました。毎週土曜日・日曜日(当時)に移動販売車に商品を詰め込み出発。ワゴン車の到着を知らせる車載スピーカーの音に誘われ、その地域の人々が多く集まってくれることはとてもうれしく、見守りや地域コミュニティの提供にも役立っていると感じました。
〇総菜部門を立ち上げ、総菜の製造と販売を開始
移動販売と同時に総菜部門を新規に立ち上げ、総菜の製造と販売を開始。総菜は特に高齢者や少人数の家庭で人気となり、さらには口コミや声掛けのおかげもあり、お弁当やオードブル商品を地区外のイベントで利用していただくことも増えてきました。材料となる野菜は、店舗の前面にある畑でスタッフが育てたものや地域の人から寄付していただいたものも利用しています。
〇令和6(2024)年 現在
現在、移動販売車(土曜日営業)は、1カ所に集まる集会型から家庭訪問型に形を変更して継続しています。また、ミニスーパー(月~土曜日営業)の店舗内外では、スタッフや住民の方が顔を合わせば、すぐに「元気な?」「この前は大丈夫やったかい?」と自然と会話が始まり、今晩の夕食の献立にまで会話が広がる明るい雰囲気。お弁当や総菜には、あふれる愛情あり!ぜひ、豊茂地区以外のみなさんにも利用していただきたいです。
問い合わせ:ミニスーパー豊茂
【電話】0893-57-0358
(地元のみなさんの声)
〇人と話す機会もどんどん減ってきているから、店舗に来て販売員の人と話すことは楽しい。買い物よりもそっちが本命ですね。
店舗利用 河野さん
〇運転をするのも料理をするのも大変になってきたから、自宅まで販売車が来てくれるのは助かる。お総菜もとてもおいしくいただいています。
移動販売車利用 山本さん
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問い合わせ:復興支援課地域自治推進係
【電話】0893-57-9989
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