手水鉢(ちょうずばち)
大洲市指定有形文化財(石造美術)
住吉神社所有
長浜の住吉神社の境内にあるこの手水鉢は、高さ140cm、直径37cmの石柱で、石材は黒雲母安山岩(くろうんもあんざんがん)です。
手水鉢の側面の文字は風化して現在は解読が困難ですが、年号は「応永八年」と読めるという見解もあります。
この石柱はもともと、応永年間に伊予市中山町の永木三島神社へ寄進された鳥居の柱でした。大洲2代藩主の加藤泰興(やすおき)(1611~78)が石材の立派さに驚き、江戸に持参するため長浜まで運ばせたものの、江戸に運ぶのをあきらめ、住吉神社に手水鉢として奉納したとされています。
なお、前出の三島神社には、応永9年(1402)と記された鳥居の安山岩製の石柱が残されていて、愛媛県指定の有形文化財となっています。
(昭和48年2月7日指定)
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