造形美術作家
永井 舞代(まよ)さん
パリ国際サロン入選記念として今年4月に初の個展を山荘画廊で開催。
永井さんは感覚過敏の症状軽減のため遮光グラスやイヤーマフをしています
■人の五感を刺激する作品を
私はいま、造形美術作家としてミクストメディア(複数の素材を使用して制作するアート)や日本画、水彩画に取り組んでいますが、小学生時代は文章を書くことが好きな子供でした。中学生になると表現をするのに言葉だけでは足りないと感じ、絵を描くことに力を入れ始め、高校・大学と美術専門の道に進みました。
思い返せば幼い頃から美術館や博物館に家族と出かけていたことや、母の実家がアートの街として有名な青森の十和田市に近く、訪れた際にさまざまな芸術に触れていたことが、私の原点となっていたのかもしれません。
都会の美術大学に進学し、長期休暇で久しぶりに大洲に戻ってみると、子供の頃には何も思わなかったこの古い町並みの景色が、そのまま画(え)になるような素晴らしいものであることに気付き、たくさんのふるさとの風景を描きました。小さい頃は洋風の家に憧れ「うちには畳の部屋しかない!」と親に怒っていたのもいまでは笑い話です。
みなさんも絵や景色を見ていたら突然、頭の中に音楽が流れてくるような「想像」が沸き上がる体験をしたことがあると思います。私も見たものから想像力を得て形にしています。これからもみなさんの五感を刺激し、私が感じた以上の想像をしてもらえるような作品に挑戦し続けていきたいです。
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