法華寺諸役免許状(ほっけじしょやくめんきょじょう)3通
市指定有形文化財(古文書)
法華寺所蔵/大洲市立博物館保管
これらの文書は、17世紀初頭の歴代大洲領主が法華寺に屋敷・寺領を寄進するとともに税などの諸役を免除した書状3通です。
1通は藤堂高虎が領主であった慶長11年(1606)、次いで脇坂安治の治政の慶長16年、3通目が大洲初代藩主・加藤貞泰の時代の元和6年(1620)の文書です。慶長11年の文書では、税負担を「永代(えいたい)免許」(長期間免除)する旨の記述と土地の広さが書かれていますが、残り2通は慶長11年文書の内容を新領主が追認する表現となり、文面が簡素化されています。
藤堂家・脇坂家および加藤貞泰の史料は希少である点や、藤堂以降に入部した領主の寺院政策の一端を知ることができる点において、極めて重要な史料といえます。
(昭和44年2月21日指定)
<この記事についてアンケートにご協力ください。>