■物語(3)
住友山田社宅
[国の登録有形文化財]
住友山田社宅は、住友別子鉱山の最高責任者であった鷲尾勘解治(わしおかげじ)の企業と地域社会との共存共栄の理念のもと、良好な住環境と高水準の住宅を目指して昭和4年から建築が始まり、昭和10年代半ばには、おおむね幹部社宅として形作られました。昭和50年頃の最盛期には約290戸が存在した社宅群は、平成20年頃までの約80年間住み続けられましたが、老朽化などの問題により順次取り壊され、建物は、市に寄贈された幹部社宅や外国人社宅の6棟のみが残存しています。
住友山田社宅の開発が始まった昭和初期は、新居浜の発展を支えた別子銅山の事業がさまざまに進展する時代であり、新居浜が鉱山町から工業都市へと変遷した重要な時代です。その変革期の象徴として建物を保存し、後世に継承するため、現在、一般公開に向けた整備を進めており、整備を終えた別子鉱業所長社宅、住友化学幹部社宅の2棟については、内部を見学することができます。ぜひ、ご観覧ください。
開館時間:※無料駐車場有
4月~11月 毎週日曜日 10時~12時
12月~3月 第2第4日曜日 10時~12時
問合せ:別子銅山文化遺産課
【電話】65-1236
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