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愛媛県東温市

■中学生のジョブチャレ・地元で出会う人と仕事
中学校2年生の職場体験を県内では「ジョブチャレ(ジョブチャレンジ)」と呼ぶ。
今年のジョブチャレは地域と学校をつなぐ役割をもつ地域コーディネーターなどと協力して「地域を愛する子どもたちを育てる」、「地域の素敵な大人に出会う」をテーマに昨年から一新。中学生の体験先は抽選で決め、全て市内事業所で行われた。川内中学校地域コーディネーターの酒井あいさんは「地元の声を取り入れ、地元の皆さんと作るジョブチャレを目指しました」と話す。
さらに、大学等の協力でインターンシップなどの経験をもとに、マナー講座や事業所との交流会などを開催。「今年は事前に協力事業所の皆さんと話す交流会を実施しました。始めは交流会の雰囲気に戸惑っていた中学生ですが、事後のアンケートでは『もっと聞きたかった』と書いた生徒もいました。普段中学生と関わることが少ない事業所の皆さんにとってもいい機会だったようです」と重信中学校地域コーディネーターの渡部佳織(かおり)さんは話す。
今年は地域コーディネーターがもつ横のつながりを活かし、85の市内事業所が中学生を受け入れた。「以前から、『5日間受け入れることが難しい』と話す事業所がありました。受け入れたい気持ちはあるけど受け入れられない事業所もあることを知り、思い切って初日を交流会、3日間を実習期間、最終日は振り返りと昨年からスケジュールを大幅に変えました。川内中学校は最終日に振り返りと大学生にアドバイスをもらいながら動画制作をしました。学生ならではの視点で教えてもらえるので、中学生も楽しみながら活動していました」と酒井さんは話す。
ジョブチャレ終了後のアンケートには「5日間の貴重な体験を進路に活かしたい」、「お客さんとコミュニケーションをとることが難しかった」、「仕事が大変だったけれど、人の良さを見つけることができた」など中学生なりに感じたことが綴られていた。
「目標がなく、なりたいものがないと話す中学生にとってジョブチャレは自分を振り返って進路を考えるいい機会になったのではないかと思います」と渡部さん。「将来、地元を離れる人もいると思います。何も知らずに離れていくのと、地元を知って離れるとでは全く違うので、知るきっかけの一つになれば」と酒井さんは笑顔を見せる。
これからも中学生が未来に向かって羽ばたく背中を地元から後押ししたい。

▽重信中学校 2年生 
和田 瑠月(るい)さん
下土井 佐帆(さほ)さん
藤原 柚奈(ゆずな)さん
給食センターでのジョブチャレでは、調理場に入る時に衛生面に気を遣っていることがよく分かり、おいしい給食を届けたいという強い気持ちが伝わりました。私たちの授業中に給食を作っていることに感謝したいです。センターの皆さんがお互い声を掛け合っている雰囲気もよかったです。

▽中島モータース
中島 幸一(こういち)さん
体験した中学生の笑顔が輝いていました。学校や家庭では学べないことを経験できたよい機会だったかなと思います。技術を教えるよりも、大人同士のコミュニケーションの仕方、大人の仕事の向き合い方を学んでもらえればと思っています。来年はどんな中学生が来るか、今から楽しみです。

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