文字サイズ
自治体の皆さまへ

[特集]スクールランチコンテスト2023 私のアイデアを給食に(1)

1/32

愛媛県東温市

■自分で考える給食・新たに気付く給食
学校給食は、学校の教育活動の一つに位置付けられている。日本の学校教育の指針「学習指導要領」では、食育について家庭や地域社会と連携を図ることが示されている。学校で行う食育は6つの観点「食事の重要性、心身の健康、食品を選択する能力、感謝の心、社会性、食文化」から進められる。「スクールランチコンテストは6つの観点のどれにも当てはまるものだと思っています」と話すのは6年前、東温市学校給食センターに着任した坂田香代子栄養教諭。
「地産地消」を可視化し、地域に根ざした給食センターの運営を目指した活動の一つに、東温市の特産物を活用した「スクールランチコンテスト」を始めた。
スクールランチコンテスト(主催:東温市教育委員会)は2018年から毎年開催されている。特産品の活用と普及を目指し、もち麦、はだか麦、古代米(黒米や赤米)などを自分で考える給食用いた給食用献立のアイデアを市内の小学生を対象に募る。「なぜ麦がよく給食に出るか考えるきっかけになります。市内には麦を扱う事業所もあるし、子どもたちは通学のときに金色に染まった麦を見て育っているので、いろいろなことを考えてもらいたいなと。また、家族で料理を作る経験は大切です。食べることは生きることにつながるので、コンテストをしたら子どもたちにより実感してもらえると思いました」
コンテストでは書類選考で選ばれた親子が実際に調理し、審査員が試食する。調理した献立は2学期以降の給食に採用される。献立は審査員も驚くほどアイデアが豊富。「麦は主食で主役になれます。一方で、たんぱく源ではないので、主菜として活用するためには料理の工夫が必要です。今年、最優秀を受賞した山口璃りお音さんの献立は、麦について調べ、麦の栄養や合わせる食材の栄養まで考えて、自分たちの体に生かされる調理方法を考えていました。コンテストを始めて数年経ちますが、子どもたちがステップアップしているなと感じます」。
考えて作り、食べることは子どもたちの「食」に変化を与える。「考えた献立が給食に出て友達が美味しいと言ってくれると嬉しいようです。こうした経験は毎日なにげなく食べる給食に関わる実感を持つことができます。作って終わりではなく、自分や地域、食べる人を考えることに気付けるきっかけになります。そういった意味でもコンテストは子どもたちの食育に大いに貢献していると感じます」と目を細めた。
7月30日に開催されたコンテストで披露した6組の献立を次ページに紹介します。

◇Interview
東温市学校給食センター 坂田香代子(かよこ)栄養教諭
市内で採れる米、もち麦、いちご、ブロッコリーはどれも美味しい東温市の特産物です。地元企業もいっぱいあり、連携して特産物を生かした給食を提供しています。
給食だよりの発行など普段食べている給食を通して子どもたちが食に興味や関心が向けるようにしていきたいです。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU