■地域おこし協力隊活動報告会
4月24日、令和3年度から3年間の地域おこし協力隊としての任期を全うした、斉藤かおるさんの活動報告会が開催されました。
斉藤さんは、アートヴィレッジとうおん構想担当として、東温アートヴィレッジセンターの管理運営やアートのまちおこしにチャレンジ。市民が中心の会話劇「伊予の国シェイクスピア」で「間違いの喜劇」と「夏の夜の夢」の作品を、予算の問題や本番直前に出演者がコロナに感染するなどの数々の困難を乗り越え、上演を成功させました。
今後について斉藤さんは、「東温市近隣地域で出張型の市民演劇教室を展開します。そして、伊予の国シェイクスピア作品のシリーズ化を続け、全国に誇れる企画にしたいです」と目標を話しました。
◆〜シェイクスピア作品でオンリーワンの表現を〜
芝居漬けの人生、芝居の楽しさを東温市民にも知ってもらいたい
斉藤かおるさん
1969年生まれ。
桐朋学園大学演劇専攻科卒業後、劇団「シェイクスピアシアター」に10年在籍。
2021年東温市地域おこし協力隊に就任。
とうおん舞台芸術アカデミー講師、シニア劇団「完熟一期座」講師、四国学院大学非常勤講師。
劇団「シェイクスピアシアター」に10年在籍した強みを活かして、市民を主役としたシェイクスピア作品を届けた斉藤さん。
演劇との出会いは、高校生のときに初めて見たお芝居。ドキドキするような胸の高まる思いをしたのがきっかけ。大学では、芝居のことだけ考えて過ごした。「人とのコミュニケーションが欠かせない演劇は、とてもいいと思います。セリフを覚えたり大きな声を出したりすることで、知らず知らずのうちに体も元気になります」と芝居の魅力を話す。
3年間の活動で印象に残ったことは、「大人のための朗読」、「東温でつくるシェイクスピア」、「市民演劇教室」の教室を行うことができたこと。これらの教室が、今後の活動に繋がると手応えを持つ。
地域おこし協力隊として舞台芸術の楽しさ、素晴らしさを発信いただきました。3年間ありがとうございました。
■未来へ受け継ぐ
山之内の「除ケの堰堤」で3年ぶりのこいのぼりの川渡し。再開の背景には、熱い思いがありました。
国指定登録有形文化財の「除ケの堰堤」。
ここでのこいのぼりの川渡しは、平成7年にスタート。しかし、新型コロナウイルス感染症等の影響で川渡しは一時中断し、過去2年間は山之内農村公園キャンプ場横の神子野グラウンドのみで開催。その後も地域の過疎化、高齢化等のため、川渡しの再開が危惧されていました。
「川渡しを再開させこの先40回、50回と続けていきたい」、そんな思いから、今年、山之内区長の山内英彦さんは「山之内こいのぼり実行委員会」を立ち上げました。山之内区単独開催だったこの活動に、北吉井三島会有志など地域外の若い力を加え、3年ぶりに川渡しが実現しました。
かけ渡されたこいのぼりには、子どもたちの絵や手形が描かれたものや、「がんばれ能登」と書かれたものも。
幅広い世代の人々が、この美しい風景を引き継いでいきます。
四国電力グループの多大なサポートと北吉井三島会による有志のほか、多くの人の協力により開催できました。
皆さんへの感謝と、被災地へのエールを込めた39匹×3本を、除ケの堰堤と神子野グラウンドにかけ渡しました。
山之内区長 山内英彦(ひでひこ)さん
こいのぼりのかけ渡しの手伝いは楽しかったし、こいのぼりを川にかけるととても綺麗でした。
マドンナジュニア愛媛キャプテン 岡田未結(みゆ)さん
◆加わったのは、若い力。
山之内こいのぼり実行委員会は、山之内区自治会、井口公民館、山之内公民館、サロンすみれの会、元山彦会地区外メンバー、北吉井三島会有志で構成。こいのぼり制作には、こども館や重信中学校美術部などが参加。川渡しには、山之内の神子野グラウンドで練習する野球チームマドンナジュニア愛媛も参加し、地域内外の子どもから大人まで交流を深めました。
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