■キッズサポーターによる認知症への理解をテーマとする作品 最優秀賞
川口 風佳さん(志津川)
Fuka Kawaguchi
東温高校2年生の川口風佳(ふうか)さん(17)は、「キッズサポーターによる認知症への理解をテーマとする作品」で全国唯一の最優秀賞を受賞。認知症の曾祖父を支え続けた曾祖母の姿や家族の絆を描いた作文「『認知症』それでも愛した」が高く評価された。川口さんが小学校高学年の頃、曾祖父は少しずつ記憶を失い、家族のことも分からなくなった。「認知症が進行するにつれ、家族がどうなるのか不安でした。しかし、曾祖父に寄り添い続けた曾祖母の愛情は、輝いていました。二人が歩んだ人生が評価され、誇りに思います」。川口さん自身も高校での認知症サポーター講座の受講や作文執筆を通じ、認知症に対する考えも大きく変わった。
「認知症になると何もできなくなると考えていました。しかし、曾祖父にできたこともあり、一緒に過ごした大切な思い出は消える訳ではありません。忘れられても、寄り添い続け、何度も関係を築き、その瞬間を大切にすればいいと思います」。
川口さんの言葉は、認知症の家族を支える人の心に響く。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>