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自治体の皆さまへ

人権の広場

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愛媛県松野町

◆人種差別のない世界へ
小学五年

ぼくは、差別なんて自分には関係ないと思っていた。『ぼくの弱虫をなおすには』という本で、KKKという人種差別をする人達のことを知った。人種差別をするのは正しくはないと思っていたけれど、ぼくにとっては、しょせんは、遠い国の他人事だった。そこでぼくは、差別のことについてALTのC先生にたずねてみた。そして、ぼくはしょうげきを受けた。
「日本でわたしが電車に乗ったら、どんなに車両が混んでいてもだれもとなりにすわらない。外国人だからか、はだの色がちがうからなのか。それは分からないけれどいい気持ちはしないわね。」
こう話した悲しそうな、さびしそうな先生の顔が忘れられない。この日本で差別されるなんて。ぼくは、はずかしくて、はら立たしい気持ちになった。自分の身近な人が差別で苦しんでいることが悲しかった。
なんてくだらないことで差別をするのだろう。もしかすると、差別している意識すらないのかもしれない。見た目がちがう、話す言葉がちがう。それがこわいのではないだろうか。
「世界から差別をなくすには会話が必要だと思う。今君とわたしがしているようにね。」
C先生は、そう話してくださった。
世界にはたくさんの人がいる。住んでいる場所やはだの色、話す言葉、しゅう教や文化などちがいは様々だ。そのちがいを否定(ひてい)したり、こわがったりするのではなく、たがいに話すことでみとめ合うことが大切なのだ。
世界にはまだまだたくさんの差別が残っている。おそらくぼくが大人になるころにも差別は完全になくなりはしないだろう。多くの国の人々にぼくの言葉で語りかけ、分かり合いたい。それはかん単なことではないのかもしれないが、きっとできる。差別をしてしまう弱い心はきっとだれしも持っている。しかし、一人一人が弱虫な心に打ちかち、少しずつ勇気を出せば、きっと今より差別のない明るい未来になるはずだ。

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