11月3日(日)、役場を会場に「松野の医療を考える講演会」が開催され、町民約60名が参加しました。この講演会は、住民一人ひとりが健康づくりに励み、限りある医療資源を大切に守ることを目的として、町が2012年から継続して開催しているものです。
今回は、旭川荘南愛媛病院院長岡部健一氏を迎え、「認知症、最近の話題とユマニチュードをしてよかったこと」のテーマで講演が行われました。「ユマニチュード」とは、介護を通して人と人の絆を深めるフランスで生まれたケアの技法で、主に認知症のケアに活用され、高い効果が発揮されています。ケアの場面だけでなく、「私たちの人生において大切なことは何か」ということをベースにさまざまな場面で活用できる「やさしさの届け方」になります。
講演では、ユマニチュードの4つの柱である「見る」「触れる」「話す」「立つことの援助」について、実技を交えながら具体的に説明されました。また、ユマニチュードの技法を日頃の診療の中で取り入れることで患者さんの気持ちが落ち着き、診療やその後のケアにもより良いかたちが保てることなども紹介されました。
会場は終始やさしく暖かい空気に包まれ、参加者からは「見つめるのは恥ずかしいけど、楽しく学べた」「本当は当たり前の大事なことだけど意識できなくなっていることに気づいた」「帰って家族に届けてみたい」などの声が聞かれました。
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