▽今回のフレンドラカン・ロイプさんミャンマー・カチン州出身。障がい者支援に関する仕事に従事している。趣味はハイキング、読書
■西条市での新たな生活と友情
皆さんはカチン族を知っていますか。私はミャンマーの8つの主要民族の一つ、カチン州のカチン族です。カチン州はミャンマー北部にあり、一年中凍土が残る標高5,811メートルの名峰カカボラジ山をはじめとする山々に周りを囲まれ、独自の言語や文化を持っています。
私は、西条市に来た当初不安を感じていました。自宅が市街地から遠く自動販売機もない場所で、スーパーなどに行くのにも時間がかかったからです。しかし、暮らしていくうちにこの場所の良さが段々と分かってきました。どこを見渡しても山と木々の緑があり、新鮮な空気を感じられるので毎週末ハイキングを楽しむことができます。今では買物の不便さにもすっかり慣れました。ミャンマーにいた時に見聞きしていた、日本人の実生活や文化をさらに知りたくて、職場や行く先々で積極的に人に話しかけて輪を広げています。たくさんの人たちとの出会いで、想像以上に優しくて温かい職場や西条の人たちと友達になることができました。ずっと着てみたかった着物を着せてもらった時は本当に嬉しかったです。元旦の石鎚山で雪遊びをしたのも忘れられない思い出。西条の友人の優しさに感謝の気持ちでいっぱいです。
ミャンマーでは、2021年2月1日の軍事クーデーター以降内戦が拡大し、私の家族や親戚も自宅を離れジャングルでの生活を余儀なくされています。故郷から遠く離れた日本にいる私ですが、ここからミャンマー人とミャンマーの未来をサポートしていきたいと思っています。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>