当市の昨年度の財政状況を、財政指標を基にお知らせします。財政状況は、いわばその年の「成績表」。地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づく各比率には早期健全化基準などが設定され、基準値を上回ると健全化に向けた改善措置が義務付けられます。今年度はいずれも基準値を下回っていますが、今後も、健全で安定した財政運営に努めていきます。
■財政の健全度 財政健全化判断比率
四つの指標の総称で、財政の健全度を表します。
●実質赤字比率・連結実質赤字比率
いずれも黒字決算であり、赤字は生じていません。
●実質公債費比率
令和元年度までは減少傾向で推移し年々改善していましたが、令和2年度からは市債返済額の増加などで悪化。今後も市債償還返済額は増加していくことから、指標も同様に悪化する見込みです。
●将来負担比率
令和元年度までは増加傾向で推移し年々悪化していましたが、令和2年度からは市債残高の減少などで数値は改善。しかし、今後も大型施設の整備・更新が予定されていることから、市債の借り入れを抑制するなど、将来の負担を軽減することが必要です。
●実質公債費比率の推移
●将来負担比率の推移
■経営の健全度 公営企業における資金不足比率
公営企業ごとに資金の不足状況を算定します。資金が不足する場合は、事業の規模に対する不足額の割合が算出されます。当市では、全ての公営企業で資金不足は生じていないため、不足比率も算出されません。
▽財政指標について
●実質赤字比率・連結実質赤字比率
=収入<
支出(赤字)になっていないか
・実質赤字比率 一般会計などの赤字の割合
・連結実質赤字比率 一般会計+公営企業会計などの赤字の割合
●実質公債費比率=1年の借金返済が苦しくないか
1年間の市債返済額/経常的に入る一般財源の規模
●将来負担比率=借金残高が収入に見合った規模か
(市債残高など-充当できる基金など)/経常的に入る一般財源の規模
●資金不足比率=経営に資金が不足していないか
資金不足額/事業の規模
▽健全財政を維持するために
当市は合併後、市民生活に必要な公共施設(新庁舎、ひうちクリーンセンター、道前クリーンセンター、西消防署など)の更新や整備に充てる財源として市債を活用してきました。しかし、それらの返済に係る負担に加え、今後もやすらぎ苑、(仮称)東部給食センターの整備や小・中学校の長寿命化改修や躯体健全化工事などの実施に伴う市債の返済が重くのしかかってきます。将来世代への負担を軽減、平準化していくためには、公共施設マネジメントを推進し、適正な規模への見直しを進めるとともに、基金の積立など、財源の確保を図ることが必要です。
問合せ:市庁舎本館3階 財政課
【電話】0897-52-1271
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