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共に考える人権の大切さ〜高校生座談会〜

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愛媛県西条市

9月30日、市内の高校生10人が「令和6年度人権問題に関する市民意識調査」の結果について座談会を行いました。市の人権教育指導員がコーディネーターとなり、それぞれの体験や考えをもとに議論を交わし、人権についての理解を深め合う貴重な経験となりました。高校生の熱意あふれる発言を調査結果とともに一部を紹介します。

「令和6年度人権問題に関する市民意識調査」…今年の5~6月に市民2,000人を対象に実施した人権調査(回答者760人)
※調査結果の二次元コードは本紙P.12をご覧ください。

高…高校生(各校2人)
コ…コーディネーター(人権教育指導員)

◆問12 家族、友人、知人から性的少数者(LGBTなど)だと打ち明けられたらどうしますか

高:「距離をおきたい」という回答が2%。回答した人の中には、打ち明けられたからその人のことが無理ってなったというよりは、どうしても気持ち的に受け入れられないという人もいると思う。「わからない」・「距離をおきたい」という回答が、否定的な気持ちでというわけではないのかなと思った。

◆問17 部落問題(同和問題)は今も残っていると思いますか。

高:部落差別を受けている人を見たり聞いたりしたことはない。LGBTQの問題に比べたら経験している人が少ないのでは。ドラマでLGBTQについては取り上げられることが多いと思うが、部落差別や部落問題に関するドラマなどは見たことがない。そういうことも影響していると思う。

コ:地上波のテレビでは、見たことがないよね。最近はマスコミでも取り上げられるようになってきたけれど、ドラマはない。「破戒」という映画をぜひ見てほしい。

高:親から「知り合いが、部落差別による結婚反対で、結婚できなかった」という話を聞いた。本当に差別が残っているという事実を知ることができた。

高:「破戒」という映画を授業で観たことがあって、私はとても興味を持った。作中で友人や恋人は、主人公の差別されてきた経験などを理解して、一緒にいようとしてくれるところが良いなと思った。

高:調査結果の別の項目で、啓発に効果的な媒体は「SNS」と回答している人が2番目に多い。短い動画で、啓発するものを流したらもっと興味が湧いてくると思う。

コ:どうしたら皆さんが見てくれると思いますか。

高:難しい動画は観ない。短い動画で自分が疑問に思う内容だったら、動画の本編に飛んだり、自分で詳しく調べたりするかも。

高:紙芝居や人形劇などがあると、興味を持ってくれると思う。

高:物語風に、体験談をアニメーションなどにすると、こんな風な実態があるんだなとか、こんな差別を受けている人がいるんだなとかが分かりやすい。

コ:しんどい思いをしている人を笑うような内容のものはダメだけれど、啓発のきっかけにだったらできるかもしれない。今みんなが言ってくれた「知ること」はすごく大事だと思うけれど、知るだけでは差別はなくならないですね。

◆問20 被差別部落出身の人たちに対する差別的な言動や落書き、インターネット上の書き込みや動画などを見聞きしたことがありますか。

◆問21 <問20で「ある」と答えた方のみ>見聞きした内容をお答えください。

高:兄弟が吃音症で、それがあって避けたりしないし、笑われたりしているという話を聞いたら、自分自身も悲しくなってしまうので、家でよくその話をする。家族みんなで話したことを自分の生活にも取り入れているので、授業でもっと話したり、人権について勉強したりする機会を増やし、一人一人がもっと知れるようなことができたらいいなと思う。

コ:家族で話し合ったことをきちんと実践している、素晴らしいことだと思います。

高:同級生や市役所の人と話し合う機会を今まであまり経験していない。学校内で、人権についてなどもっと話し合う機会が必要なのだと思う。

高:地域とか、集会所で集まって人権について話す会があったと思うので、参加すれば、もっと人権について深く学べると思う。もっと参加しませんかという周知に、参加したいなと思えるような意欲が湧くような工夫が必要かなと。

コ:知ることも大事だけど、黙って知らない顔しているのは、加害者で差別しているのと一緒。みんながこれから生きていく社会が、差別のない、暮らしやすい、結婚差別で涙を流す人もいない、そんな西条市を私たちは作りたいと思っています。

座談会を終えた高校生の感想を本紙30ページに掲載しています。ぜひ、ご覧ください。

問合せ:市庁舎本館3階人権擁護課
【電話】0897-52-1460

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