鬼北の足跡をたどる《第2回》

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■奈良山霊場・信仰遺跡踏査記
五月二十二・二十三日、等妙寺旧境内に関連し、奈良山(鬼ヶ城山系)の山岳霊場・信仰遺跡調査を実施しました。二十二日は郭公岳から北東方向に延びる等妙寺尾根稜線上を探索。これまで尾根中腹で、人為的に石を配した祭壇遺構など山中修行の遥拝(ようはい)ポイントが確認されていましたが、今回はそこからさらに山頂に近い稜線上においても、同様の性格をもつ地点が認められました。
その後シャクナゲが群生する郭公岳山頂を経由し、南山面へ。目黒山形模型にも描き記されている推定高二〇メートル超の巨大な磐座(いわくら)(神仏が降臨する岩塊)を視認。
翌二十三日は、高月山山頂から南西方向に続く山稜上を踏査。柴燈護摩(さいとうごま)(野外で焚く護摩)炉跡と考えられる石組遺構や遥拝ポイントが新たに確認されました。
二日間の踏査でしたが、奈良山において山中修行が実践されていたことを補強する成果を得ることができました。現地に立つことは大切ですね。