市長 中野正康
【防犯と交通安全】
ID1062318
○コロナ禍あとで心配なこと
社会経済活動が活発になってきたという明るい側面だけでなく、犯罪に象徴される悪い側面も残念ながら増えてきているようです。
市内の刑法犯認知件数は、警察や青色防犯パトロール隊など、皆さまのおかげで10年以上の間、右肩下がりで減り続けていましたが、2021年で底を打ったようで、その後は増加に転じています。
交通事故についても、市内で昨年は10名もの尊い命が失われました。死傷者数も刑法犯認知件数と同じように増加傾向にあり、今年も4月末時点で昨年と比べて約10%増加している状況です。
○防犯カメラを人気(ひとけ)のない所にも
犯罪や交通事故の増加傾向を受けて、これまでの延長線ではなく、市として厳然とした対応をとる必要があると考えています。
この10年ほど防犯カメラの設置に力を入れてきました。市の公共施設への設置はもとより、町内会での設置や維持管理への支援、さらには企業の皆さまにもご協力をいただきながら、人通りの多い所や通学路を中心に設置してきました。しかし、強盗事件のような凶悪犯罪はもちろんですが、身近な所で発生する「道路の側溝のグレーチング(金属)盗難」のような犯罪も未然に防ぎたいという思いのもと、人ひと気けのない所や手薄な所があるのではないかという新たな見立てをし、一宮警察署と連携して効果的な設置箇所の選定を行いました。6月補正予算案で新たに防犯カメラを市内の十数カ所に増設する予定です。
○こどもたち通学路の安全:ゾーン30プラス
生活道路での歩行者や自転車の安全な利用のため、制限速度30km/hの交通規制区域「ゾーン30」が市内に7地区あります。このうち富士地区は、市民会館や大平島公園など公共施設が多く、小学校の通学路もあるエリアです。そこに、国道22号線へ向かう渋滞を回避する車や、大型ショッピングセンターを利用する車が流入しています。さらに、名岐道路(一宮~一宮木曽川IC)高速化の計画が進められているなど、交通安全に対する課題も抱えています。
このような状況を改善するため、2024年1月には、自動車の走行スピードを低下させるハンプや狭さくなどの対策を組み合わせた「ゾーン30プラス」の整備計画を策定し、生活道路での人優先の安全・安心の確保に着手しました。今後は整備効果を検証し、追加対策の必要性も検討していきます。
○自転車ヘルメットの支援も続けています
2023年4月に道路交通法が改正され、全年齢でヘルメットの着用が努力義務となりました。愛知県では、自転車での交通事故死者の約7割が、頭部への致命傷が原因となっています。市が2020年度から始めた自転車ヘルメット購入への補助は、4年間で1万8,000件以上のご利用がありました。今年度も市内の店舗で購入した場合、最大2,000円まで補助いたしますので、ぜひご活用ください。
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