文字サイズ
自治体の皆さまへ

アダム見聞録 New

43/48

愛知県大府市

■声を掛ける、魔法を掛ける
国際交流員 Adam Simmonds

東日本大震災の後に全国で放映されていた「あいさつの魔法」というテレビ広告が記憶に残っている方もいるでしょう。あいさつの楽しさを子どもたちに伝える内容で、「こんにちワン」「おはよウナギ」など、さまざまなあいさつと名前を掛けた動物が「ポポポポーン」と出て、今思えば面白いものでした。
確かに、あいさつには不思議な力があります。暗い住宅街を歩いているとき、前方から見知らぬ人が来ると、少し緊張します。あいさつをするべきか、それとも見て見ぬ振りをするか悩みます。勇気を出して「こんばんは」と声を掛けると、明るい声であいさつが返ってきて、ホッとします。相手もきっと安心していることでしょう。
その見知らぬ相手が外国人だったら、どうしますか。緊張感が増すという方もいるでしょう。相手が日本人だったら自然にあいさつができる人でも、相手が外国人だとなぜか目をそらしてしまう人もいます。その人は、同じ地域の住民かもしれません。あいさつを交わすことで、知らない者同士ではなくなり、住民同士の認識が生まれます。国籍問わず、周りの人たちと声を掛け合うことは、お互いのより安心な暮らしにもつながります。
言葉や文化の違いを心配するより、「こんにちは」などと日本語で声を掛けてみてはどうでしょうか。どちらかが声を掛けないと、知らない者同士の壁は崩れることはありません。声を掛けることは、魔法を掛けることです。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU