■国の玄関
国際交流員 Adam Simmonds
8月に母国のオーストラリアへ一時帰国しました。海外旅行の楽しみの一つは、旅行先と自分の住み慣れた国の違いを見つけることではないでしょうか。各国の玄関である、空港でもその地域の特性が感じられます。例えば、鉄道大国である日本は、空港に直接鉄道がつながっているのが当たり前ですが、私の故郷であるメルボルンの空港は、いまだに電車でアクセスできません。旅行で訪れた日本人は、驚く方が多いと思います。
入国手続きの違いも興味深いです。コロナ禍で加速した非接触型手続きの普及で、乗客の待ち時間が大幅に減っている空港も多くあります。オーストラリア、そして帰路に立ち寄ったシンガポールの到着ゲートでは、事前にオンライン申請をしておけば、パスポートをスキャンし、顔写真を撮るだけで手続きが完了しました。特にシンガポールの到着口の自動ゲートは何十カ所もあり、シンガポール人も外国人もほとんど待たずに手続きできました。
その後戻った日本では、数カ所ある自動ゲートは「日本国籍専用」と書かれています。他方には何重にも折り返した外国人の長い列ができ、一人一人、人差し指の指紋を読み取ってから、有人カウンターに並び直さなければなりませんでした。
今回の一時帰国で、それぞれの国での入国手続きに対する温度差を感じました。
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