好評をいただいた第1回(広報おおぶ8月号掲載)に引き続き、第2回となる「こんにちは、市長です」。
今回もオンリーワンの技術やユニークな取り組みをされている5つの個性豊かな企業を訪問してきました。
高い技術を持ち、より良いものへの探求を続け、そして地域や従業員を大切にする企業が、どのように地域の経済と雇用を支え、私たちの生活に欠かせない製品や商品を生み出しているのかを伺ってきました。
■生産性を追及し、職場環境も改善する
株式会社東海理機
創業:1948年((株)東海スプリング製作所)
所在地:横根町
県内唯一の自動車用ワイパーアームandブレードメーカー。
ワイパーブレードはトヨタ車の約9割、国内販売車の約4割に搭載。
自動車用ワイパーなどの開発・製造を手掛け、「製造ラインは『人と機械の協調』を意識して、作業のしやすさを追求しています。他社がまねできないような工程です」と話す、代表取締役社長の西保幸さん。省エネ・低炭素化にも「無駄な資源を使わない」を基本方針として、徹底して取り組んでいます。
同社は、職場環境の整備にも力を入れています。空調の効いた工場は非常に清潔で、各所にウオーターサーバーが設置されています。休憩所も広く、社員が心地よく働けることに心を砕いている様子が伺えました。
○OKAMURA note
令和元年度の市の働きやすい企業表彰受賞企業です。社員の職場環境を第一に考える、市を代表する企業の一つです。
■大府産バイオリンで世界を目指す
鈴木バイオリン製造株式会社
創業:1887年
所在地:桃山町
明治20年創業。国内バイオリン製造のパイオニア。バイオリンを中心とする弦楽器の製造・販売、修理・リペアを行う。
日本のバイオリン王・鈴木政吉が創業した同社。弦の音律調整が非常に難しい楽器ですが、日本の職人が得意とする繊細な作業が生み出したバイオリンは「音だけでなく、芸術品としての美しさもある」と代表取締役社長の小野田祐真さんは胸を張ります。「メード・イン・大府を輸出し、世界で品質を認められたい」と海外でのブランド化も見据えています。
職人たちが作業する、木のぬくもりのある工房。ここでの製作体験&工房見学プログラムが人気で、この日も沖縄からの旅行客が訪れていました。バイオリンをモチーフにしたグッズの販売も好調だそうです。
○OKAMURA note
市内でのさまざまな音楽イベントでお世話になっています。すてきな音色が広がっていくことを楽しみにしています。
■食を通してまちを元気にする
株式会社玉清
創業:1967年
所在地:桃山町
企業弁当・幼稚園給食・おせち料理を手掛ける食品メーカー。
冷凍ではない「生おせち」はリピーター増加中。
1日1万食を製造し、弁当宅配事業と「生おせち」が人気沸騰中の同社。女性が多く活躍しており、40年以上勤続している方も。居心地の良い職場環境が伺えました。
敷地内で平日と土曜日の昼に開催するマルシェには、多種多様な弁当が並びます。中でも食品ロス解消のために始めた300円弁当は、昼前には完売するほどの人気とのこと。コロナ禍に静かになってしまったまちをにぎやかにしたいと始めたマルシェ。代表取締役社長の大野眞弓さんは「隣接する青果市場などの近隣企業と協力し、もっと人が集まる場所にしたい」と話します。
○OKAMURA note
近隣の鈴木バイオリン製造(株)とコラボしたマルシェの開催など、地域とのつながりを大切にするぬくもりのある企業でした。
■人材は、“人財”
株式会社半谷製作所
創業:1936年
所在地:北崎町
自動車の重要保安部品とされている足回り・ボディ骨格部品をメインに製造。提案・開発・製造・組み立てまで自社完結する。
「人の持つポテンシャルを最大限引き出せるものづくり企業を目指す」と話す代表取締役社長の半谷眞一郎さん。社内では、経験や年齢を越えて意見を交わせる環境をつくり、失敗を恐れず挑戦する文化を大切にしています。社員教育や働きやすい職場づくりにも力を入れていました。
独自技術である『プレモフォージング工法』という、従来は鍛造や切削でしか加工できなかった、複雑かつ精密な形状をプレスで形成する低コスト工法を開発し、新たな販路の開拓を続けるなど、時代の変革を見据えて日々の改善や技術磨きにも余念がありません。
○OKAMURA note
社員が一丸となって会社の未来を築いていることが伝わり、社長と社員の距離の近さも魅力の一つの企業でした。
■仕事と暮らしの両方を充実
株式会社首藤鐵工所
創業:1921年
所在地:大東町
変減速機・モーターなどの金属部品加工を行う、住友重機械工業株式会社の協力工場。
機械加工・仕上げ・検査までの一貫生産体制により、客先の「高精度・短納期・最適コスト」の要望に応える同社。社内方針は「残業なし、完全土日休み」。「社員に家庭や地域活動などのプライベートも充実してもらいたい」と話す代表取締役社長の首藤亮太さん。
採用は、仕事内容や職場環境などを見学後、興味を持った人が面接に進む仕組みで、人材のミスマッチ防止も図っています。県外の高校卒業後に入社する方も多く、独身寮や食事のサポートも充実しています。直近では新卒女性4人が入社し、製造現場で意欲的に働いていました。
○OKAMURA note
社員を大切にし、ワークライフバランスや女性活躍を体現するハートフルな企業でした。
■AFTER TALK
第2回「こんにちは、市長です」は、いかがでしたか。現場に赴き、各社の社長からそれぞれの企業の技術や職場環境への思い、地域との関わりなどをお聞きし、各社の飽くなき向上心・改善力・現場力を改めて感じました。
「知は、現場にあり」。現場にスポットライトを当てることで、新しい知恵や知識を探ることができます。
企業訪問は、現在も続いています。次回レポートをお楽しみに!
■市ウェブサイト「こんにちは、市長です」
訪問の様子や対談の内容を市ウェブサイトで紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
問合せ:
企画広報戦略課【電話】45-6214
商工業ウェルネスバレー推進課【電話】45-6227
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