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夢キラリ人

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愛知県大府市

■パラ陸上で夢を与えたい
久野竜太朗さん

特別全国障害者スポーツ大会の陸上100メートル走に出場し、2023年から2連覇を果たした久野竜太朗さん(25歳、シンプレクス・ホールディングス(株)所属)。網膜色素変性症という難病に向き合いながらパラ陸上競技に挑戦し、多くの人に夢と希望を与えています。
病気が見つかったのは、幼児期の頃。「暗闇を人一倍怖がる私を、母が心配して病院へ連れて行きました。医師から視力の低下や夜盲の症状が表れる進行性の難病と診断されました」と当時を振り返ります。市内の小・中学校に通い、高校を卒業後、車の設計の仕事に就いた久野さん。目を酷使する業務による視力の低下の進行で、将来に不安を感じた久野さんは、会社を退職し、「手に職を持たないと」と資格が取得できる盲学校に通う決断をします。
陸上との出会いは、4年前にさかのぼります。「当時は、少しずつ目が悪くなることが不安で、落ち込んでいました。ですが、盲学校で出会った中高生が、ブラインドスポーツに打ち込み、明るく日々を送る姿を見て、自分も何かに挑戦したいと思い、気持ちを切り替えることができました」と陸上部に入ることを決めます。その後、出場したスポーツ大会の100メートル走で優勝。非公式ながら、10秒9の日本記録(当時)を打ち立てます。「記録が出せたことよりも、仲間が喜び、共感してくれたことがうれしかったです。陸上を通じて、新たな仲間に出会えたんだと思います」と振り返ります。この経験から本格的に陸上に取り組みます。
現在では、再就職し、パラアスリートとして、日々練習に励んでいます。「競技を始めて㆒年は、けがが絶えず、大変でした。それでも続けられているのは、それ以上に陸上が面白いから。現在は、100メートル後半の失速が課題なので、筋トレやフォーム改善に取り組んでいます。陸上は努力した分、数字として結果が出ます。目標に向かって走ることはとても気持ちがいいです」と陸上の魅力を語ります。
日本パラ陸上競技連盟23・24年度の強化指定選手に選出されている久野さん。「目標は、24・28年のパラリンピックでメダルを取ることです。パラ陸上で、自分と同じ境遇にいる人たちに夢を与えたい」と笑顔で話します。今後の活躍に目が離せません。

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