地域の経済と雇用を支え、私たちの生活に欠かせない工業製品を生み出している製造業界。製品の裏には、工夫を凝らし、知恵を絞ったオンリーワンの技術と、そこで働く皆さんの熱意が隠れています。
市内には、高い技術を持ち、より良いものへの探求を続ける企業が数多くあります。地域と関わり、半世紀以上にわたり活躍を続ける5つの個性豊かな企業を岡村市長が訪問し、人材育成・女性活躍・脱炭素の取り組みなど、さまざまなお話を伺ってきました。
■徹底した現場主義で社員を育てる
「大和機工株式会社」
創業:1954年(梶田町)
建設機械・産業機械の「総合技術商社」。DAIWA防災学習センター・DAIWA北山小歩道橋のネーミングライツパートナー
「重機リースをはじめ、太陽光パネル・空調設備・機械設備・無停電電源装置の整備・販売など、お客さまのニーズに応える約25の部署を展開しています」と話す代表取締役社長の小森谷尚久さん。幅広い事業の魅力を語っていただきました。
同社では、社内教育にも力を入れ、クレーンやフォークリフトなど、従業員全体で約1400にも上る免許・資格を取得しているとのこと。年3種、3年で約10種の資格の取得を目指します。若手社員には、10年後、20年後の将来の姿をイメージする機会を設け、未来を見据えた成長を促し、社員と共に成長を続ける企業です。
▽OKAMURA note
顧客企業に応える「徹底した現場主義」を貫く同社。顧客企業との信頼をもとに、頼もしく発展しています。
■会社の健康は、社員の心身の健康から
「株式会社三恵シーアンドシー」
創業:1967年(横根町)
治具・専用機の老舗メーカー
健康経営優良法人2024(ブライト500)認定
自動車の加工や組み立てのラインで用いられる治具※1・専用機※2の老舗メーカーとして、高い技術を誇る同社。取引先主催の技能大会で、数々の賞を受賞しています。代表取締役社長の成戸繁之さんは「これからも生産性を上げつつ、オンリーワンの技術・技能にさらに磨きをかけて、差別化を図っていく」と力強く話しました。
市主催の健康プログラムへの参加や健康講座の開催など、社員の心と体を健康に保つ「健康経営」に力を入れている同社。「女性活躍のロールモデルを作りたい」と、今後の社会を先取りした経営も進めています。
▽OKAMURA note
「明日への創造(Creation)と新たなチャレンジ(Challenge)」の経営理念のもと、将来への無限の可能性を感じました。
※1 治具…部品や工具の作業位置の指示・誘導に用いる器具
※2 専用機…特定の目的や用途に特化した機械
■女性が輝く社会を創造する
「東海興業精機株式会社」
創業:1958年(月見町)
タイヤ製造機械装置の設計・製作が主な事業
2022年度県中小企業女性活躍推進モデル事業の事例企業に選定
2024年度「あいち女性の活躍プロモーションリーダー」に就任した代表取締役社長の西田仁美さん。「女性が働きがいを感じ、こどもに輝く母親と思ってもらえるような環境をつくりたい」と、就業規則の改定や会社の雰囲気づくりに取り組んできました。将来は、ロボットやIOTの導入など、女性がどんな職種でも働きやすい企業を目指します。
SNSを駆使し、西田社長と女性社員が中心となって配信するなど、会社の魅力を積極的に発信。SNSを見て採用に応募した方もいるそうで、女性が活躍する会社の活気を感じました。
▽OKAMURA note
活気あふれる女性活躍のリーディングカンパニーとして、全国の企業の先導的な役割を担っていただきたいと思います。
※3 IOT…モノとインターネットをつなぐ技術
■人と、地域と、未来へ。
「株式会社大和電化工業所」
創業:1962年(桃山町)
大手自動車部品のメッキ・樹脂成形加工が主な事業
自動車メーカーのエンブレムの加工も行う
「社員の協力のもと、地域の皆さまのご理解のもと、会社を継続することができました」と、社員と地域の両方に謝意を込める代表取締役社長の杉江栄美さん。社名の由来の「『大きな和』社員が和やかに、一丸となってより良い製品づくりを」を体現するダイバーシティの先進企業で、検査業務を中心に多くの女性が活躍し、外国人実習生への指示書の多言語表記や生活のサポートなどに取り組んでいます。
脱炭素経営にも積極的で、顧客仕入先全体で2019年比20%減という当初の目標を達成し、30%の削減という新たな高みを目指しています。
▽OKAMURA note
同社がメッキ加工を施したエンブレムの輝きは、これまで積み重ねてきた挑戦と努力の結晶であるのだと感じました。
■誰も見たことのない、その先へ。
「株式会社竜製作所」
創業:1953年(北崎町)
業界トップクラスの売上規模を誇る、オーダーメード専用機の老舗メーカー
「人と同じことをやっていては、見たことのない場所にたどり着くことはできない。先陣を切って新しい分野に挑戦し、可能性を開拓したい」と話す代表取締役社長の石田恭一郎さん。
専用機の製作を行う同社は、自動車・半導体・住宅機器・食品・航空機など、多様な分野向けに事業を広げ、フロン不使用の空調機の製品化にも取り組んでいます。
さらに、シリコンバレーのA・ロボティクスのスタートアップに積極的に投資し、アジアにおける製造販売の担い手となることを目指すなど、世界を見据えた未知への挑戦に向けて突き進んでいます。
▽OKAMURA note
石田社長の豪快かつ大胆な戦略のもと、未知への果敢な挑戦を続ける同社の未来に大きな夢を感じました。
◆AFTER TALK
第1回「こんにちは、市長です」は、いかがでしたか。各社の社長や社員の皆さんとの現場での対話を通して、改めて市内企業のオンリーワンの技術と魅力・活力を感じました。
今回の訪問で伺った意見をもとに、市内産業のさらなる振興に取り組み、企業との連携を深めたオール大府での「持続可能な健康都市」の実現を目指します。
企業訪問は、これからも続きます。次回レポートをお楽しみに!
▽市ウェブサイト「こんにちは、市長です」
訪問の様子や対談の内容を市ウェブサイトで紹介しています。ぜひご覧ください。
問合せ:
企画広報戦略課【電話】45-6214
商工業ウェルネスバレー推進課【電話】45-6227
<この記事についてアンケートにご協力ください。>