文字サイズ
自治体の皆さまへ

夢キラリ人

44/46

愛知県大府市

■eスポーツの輪を広げたい
川井啓子さん 稲屋法子さん

eスポーツを通じて世代を超えた交流や健康づくりを行える石ケ瀬児童老人福祉センター内の施設『espo(エスポ)いしがせ』。利用者の川井啓子さん(76歳)と職員の稲屋法子さん(69歳)は2024年10月、「全国健康福祉祭(ねんりんピック)」初採用のeスポーツ交流大会に愛知県代表の一員として出場し、見事初代チャンピオンに輝きました。テレビゲーム版『太鼓の達人』を使用した団体戦で、全国から集まった代表33チームの頂点に立つ快挙です。
川井さんがeスポーツを始めたのは同年2月。施設の交流大会で好成績を残し、週一回ほどで楽しむようになりました。周囲の勧めから本大会への出場を決意し、猛練習を始めます。大会では、ランダムに出題される7曲の課題曲を臨機応変に演奏しなくてはなりません。ゲーム歴がそれほど長くない2人は全国の舞台で戦うため、チーム練習と自宅での個人練習を重ねて腕を磨き、各々が曲の得意ジャンルを身に付けることでチームワークと柔軟性を伸ばしていきました。
大会は鳥取県境港市で開催され、3日間にわたり熱戦が繰り広げられました。稲屋さんは「いきなり優勝候補のチームとあたり、負けを意識しました」と印象深い初戦を振り返ります。しかし、結果は僅差での逆転勝利。「あの時の喜びは忘れられません。利用者に教えられるよう始めたゲームですが『ここまで熱中していたんだ』と気付きました」。ドラマチックな逆転劇に勢いがついた彼女らは、その後の試合で全勝優勝を果たしました。川井さんは「体力的に不安もありましたが、周囲の支えで万全の準備ができました」と振り返ります。大会本番、気合いに満ちていた川井さんをさらに励ますサプライズがありました。「出発前に送り出してくれた息子が観客席で応援してくれていました。見つけた時の驚きと感激は一生の思い出です」と微笑みます。
eスポーツへの思いについて、川井さんは「知らない人ともすぐに仲良くなれます」と、稲屋さんは「練習すれば必ず上達できる楽しさがあります。年齢に関係なく楽しめるので、もっと多くの人に挑戦してほしい」と強調します。優勝後はespoいしがせの利用者も増え、地域全体の関心が高まっていることを実感しているそうで、2人は「eスポーツを通じて世代を超えた交流の輪が広がるとうれしいです。今後もeスポーツを続け、新たな種目にも挑戦してみたい」と目を輝かせます。
彼女らの熱意と笑顔が、世代を超えてeスポーツの魅力を伝えてくれています。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU