市民の皆さんから、「身近な企業がどのような活動をしているのか知ることができて良かった」「市内にはユニークで魅力的な企業がたくさんあることを改めて実感した」といった温かい反響をいただいています。
今回も特色ある5つの企業を訪問し、製品や技術、職場環境への取り組みなど、さまざまな面からお話を伺ってきました。それぞれの企業の努力と創意工夫に触れ、その魅力をお伝えしたいと思います。
■協働ロボット導入で社員の意欲もアップ
愛同工業株式会社
創業:1969年
所在地:長草町
知多半島で4工場稼働。自動車のモーター・エンジンの発熱制御を担う電動ポンプなどの製造を行う。
アルミダイカストと機械加工を一貫生産する体制の整った希少な企業である同社。知多半島に4拠点を構え、地域に密着した操業を行っており、大手自動車部品メーカーとの取引を中心に着実に業績を伸ばしています。
生産性向上のために協働ロボットを導入したところ、「従業員がロボットのティーチングを行えるようになり、その面白さから、課題の発見・改善に意欲的になった」と代表取締役社長の渡辺裕介さんは話します。生産性と従業員のモチベーション両方の向上に取り組む、先進的な企業です。
◇OKAMURA note
ロボットが部品加工する様子は、とても魅力的です。渡辺社長が進める協働ロボット導入に、先見の明と勢いを感じました。
■製品がさまざまなスポーツシーンで活躍
株式会社テイシン
創業:1997年
所在地:長根町
自動車内装部品の縫製を手掛ける。高度な技術を持ち、コロナ禍には防護服を製作し、医療介護現場に寄付した。
高品質・高性能でメイド・イン・ジャパンにこだわるスポーツシートメーカー、ブリッド(株)の協力工場として、同社はBRIDE(ブリッド)シートの縫製に携わっています。同社が携わる製品は、JリーグやBリーグの会場でもスタジアム専用シートとして採用されているとのこと。
女性職人が多く活躍する縫製現場は、作業に集中する中でも気の置けない笑顔が垣間見える温かい雰囲気でした。「社員とは家族のように接している」と語る代表取締役の大橋嘉造さん。ユニークで人情味ある大橋社長の人柄に社員も惹(ひ)かれる、ぬくもりのある企業です。
◇OKAMURA note
大学と連携したクッションシート部材の開発も進行中。座り心地が良く、腰痛を軽減するシートの商品化が楽しみです。
■明るく働き、看板でまちを照らす
株式会社シモヤ
創業:1977年
所在地:宮内町
街中で誰もが一度は目にしたことがあるダイソー・コメダ珈琲・イオンなど大手チェーン店の看板の製作を手掛ける。
市の西の玄関口宮内町で、看板のデザイン・製作から施工まで一貫受注する同社。2019年に建設した新社屋は、都心のオフィスのように開放的な職場環境で、社員の皆さんが明るく生き生きと仕事をしていたことが印象的でした。昨今の全国的な人材不足の中でも、同社の採用は計画的に進み、人材の定着も抜群に良いとのことでした。
「社員の意見は可能な限りかなえる、利益は極力社員に還元する方針」と語るのは代表取締役社長の下谷敏博さん。事業の拡大と人材採用を積極的に行いつつ、社員に寄り添った経営を進めている企業です。
◇OKAMURA note
有名店の看板を数多く手掛ける同社。売上・社員数が共に大きく成長し、さらなる飛躍を目指しています。
■つぎの未来をつくる、有名破砕機
株式会社新居浜鐵工所
創業:1937年
所在地:横根町
抜群の破砕力を誇る主力製品『ライオンシュレッダー』は、テレビ・YouTubeなど各方面から取り上げられている。
同社が製造する破砕機は、全国のリサイクル関連企業や自治体クリーンセンターなどで活躍し、海外からも引き合いがあるとのこと。
破砕機事業のほか、不動産事業・太陽光発電事業の3本の柱で盤石な収益構造を構築し、2022年から5年連続で東京商工リサーチにより「Aランク企業」に認定され、注目を集めています。
卓越した経営を進める一方で「社員が一番大切」と話す、代表取締役の森實(もりざね)建介さん。社員の負担が重いと判断すれば自ら受注量や納期を調整し、社員の健康を優先するとのこと。品質を維持する環境づくりを大切にしている企業です。
◇OKAMURA note
大手工作機メーカーとの共同開発を進め、自社ブランドで業界をリードしている企業です。
■生活に欠かせないインフラ、電力供給の要
日本高圧電気株式会社
創業:1956年
所在地:柊山町
生活インフラである電力の配電機器の開発製造メーカー。
健康経営優良法人2024・愛知ブランド企業に認定されている。
同社が製造する、落雷などの事故から配電設備を守る高圧カットアウトは、国内電力会社全10社の管轄内の電柱に設置され、電力の安定供給を支えています。
働きやすい職場環境作りにも意欲的で、「経営状況を全社員に開示し、社長のスケジュールの閲覧や入力は誰でもできるようにしています。とにかく風通しの良い職場を作りたい」と、代表取締役社長の中根正喜さんは話します。
太陽光発電設備の販売・工事・メンテナンス事業を立ち上げ、再生可能エネルギーの普及と将来にわたる経営基盤の強化にも努めていました。
◇OKAMURA note
主力製品である高圧カットアウトは、国内シェア50%以上。国内の電力インフラを支える重要な企業です。
■AFTER TALK
今回の訪問では、職場環境への配慮や先端技術の活用、さらに持続可能な経営方針に関して貴重な知見を得ることができました。特に、将来を見据えた自社の強みを磨く視点や、社員の満足度を向上させる工夫について知ることができたことは非常に有意義でした。
企業の個性や特色を生かし、紡いできた文化を大切にする様子は、まさに『三者三様』ならぬ『五社五様』。
読者の皆さんが市内企業への興味や関心を持つきっかけとなればうれしいです。
◇市ウェブサイト「こんにちは、市長です」
訪問の様子や対談の内容を市ウェブサイトで紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
問合せ:
企画広報戦略課【電話】45-6214
商工業ウェルネスバレー推進課【電話】45-6227
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