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自治体の皆さまへ

三星元人市長からのメッセージ

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愛知県安城市

5月7日、市制施行71周年安城市発展祭を挙行しました。式典の中で、市政功労者7名、一般功労者24名を表彰し、市に金品の寄付・寄贈をいただいた2名7団体には特別感謝状を贈呈しました。皆様には改めて心からの感謝と敬意を表します。誠にありがとうございました。

■藻谷浩介氏が講演
閉式の後の講演会には、(株)日本総合研究所主任研究員の藻谷浩介氏をお招きしましたが、演題がなんと、「世界に誇るまち、安城の今と未来」という、いささか大げさすぎるのでは、と思わせるものでした。冒頭、講演の主な内容としてふたつ挙げられました。ひとつは「東京や名古屋より安城の方が世界に誇るまち」、もうひとつが「安城が目指すべき真のライバルは、東京や名古屋よりもスイスと高浜」です。
藻谷氏は平成大合併前の全3200市町村、海外100か国以上をなんと自費で訪問し、地域特性を多面的に把握しています。そして、「噂(うわさ)や空気(雰囲気)ではなく、全数調査の数字(客観的データ)から事実を確認せよ」と訴えています。学会、業界、政界等も、ネット上のコミュニティも、間違った思い込みを共有していることが多く、事実に反する世の常識が形成されやすいと警鐘(けいしょう)を鳴らします。

■安城は世界に誇るまち?
藻谷氏が示した「安城が世界に誇れるまち」の根拠を要約すると次のようになります。
(1)日本の国際競争力は世界、とりわけ米中に対して優位である。(2)世界的に見て安城は人口過密だが、東京・名古屋ほどではない。(3)過去10年間、売り上げが伸びたのは農業と製造業。小売り・サービス業は伸び率ゼロ。安城は豊かな農工業都市。(4)2014年の1人あたりの生活保護費は、大阪市11万8200円、名古屋市3万9700円、安城市8100円。

■目指すはスイスと高浜市?
次に、スイスと高浜市を目指せとした理由は以下のとおりです。
まず、スイスは、ずっと日本の経常収支赤字の相手国であり、最低月給が40万円以上であること。次に高浜市は、1人あたりの生活保護費が安城市より低い6500円であること、2017年から5年間で15歳~44歳の年齢層が増えたことです。
そして藻谷氏は、最大の政策課題は少子化対策であることを訴えました。若者(15歳~44歳)が減り続ける原因はもちろん、子どもが減っているからです。
講演を聞き終えて、私が考える本市の強みと課題、裏を返せば重点政策が、藻谷氏の考えと見事に整合し、お墨付きを与えられた気がして、内心うれしく思いました。

■控えめな私たち?
また、藻谷氏から見ると、愛知県民、なかでも西三河の人々は、非常に控えめで、自慢をしたがらないようです。それゆえ、自分たちのまちは、東京や名古屋よりも暮らしやすく、競争力があるんだ、ということを、もっと積極的に発信しなければならない、と痛感させられました。
これからも、迷うことなく、こども子育て施策と、農業・製造業を中心とする産業の振興を推進し、安城を元気にすることで、少子化に歯止めをかけるべく、全力で職務に取り組む勇気をいただけた、そんな有意義な講演会でした。

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